タンソーマンGX 蓄電所の案件と用地

高圧・低圧 共通

高圧と低圧の蓄電所、同じ確認項目と違う確認項目

高圧と低圧の蓄電所で共通するのは、土地、機器、収支の前提、保険、出口の確認です。違いが出るのは、接続の手続き、市場への入り方(束ね)、補助金と税制の3点です。

高圧の2MW級と低圧の49.9kW級では、投資の規模も手続きも異なります。一方で、蓄電池を置いて調整力を市場に出すという基本は同じで、確かめる項目の多くは重なります。本記事では、両者に共通する確認項目と、規模によって変わる確認項目を分けて整理します。

共通する確認と、規模で変わる確認

共通する確認

  • 土地の権利と地目・現況
  • 機器の型番と保証、JC-STAR
  • 収支の前提(単価・約定率・劣化率)
  • 保険、出口と撤去費

規模で変わる確認

  • 接続の手続き(接続検討か技術協議か)
  • 市場への入り方(単独か束ねか)
  • 補助金と税制の対象

土地の確認は、高圧と低圧で同じですか

権利と地目・現況を書面で確かめる点は同じで、必要な広さと搬入の条件が異なります。

どちらも、登記簿、売買・賃貸借の契約、地目と現況、都市計画の区分を確認します。高圧の2MW・8MWhでは約1,000㎡(約300坪)以上に加え、大型車両の搬入路とクレーンの作業スペースが必要です。低圧は小さな土地でも検討できますが、浸水や住宅との距離、搬入路の確認は同様に必要です。

機器の確認は、何が共通していますか

メーカーと型番、電池・PCS・通信機器ごとの保証、JC-STARへの対応を確かめる点が共通しています。

解説ブックは、高圧・低圧のどちらについても、機器の確認項目としてこれらを挙げています。規模が違っても、電池の容量の保証が何年で何%か、PCSの交換時期はいつかが、長期の収支を左右する点は変わりません。保証の確かめ方は機器の保証を確かめる手順を参照してください。

収支の前提の確認は、何が共通していますか

単価、約定率、劣化率、費用の前提がすべて開示され、複数の単価で試算されているかを確かめる点が共通しています。

2026年度は需給調整市場の単価が全エリアで下がっており、どちらの規模でも単価の前提の置き方が重要です。費用として、充電の電力費、保守・監視、保険、固定資産税、土地の賃料、劣化と更新、撤去を見込んでいるかも共通の確認点です。

接続の手続きは、どう違いますか

高圧は接続検討と契約申込みを経て、低圧は契約申込み後の技術協議で判断されるのが一般的です。

項目 高圧 低圧
判断の手続き 接続検討の回答、契約申込み 契約申込み後の技術協議
保証金 工事費負担金の見込額の10%(2026年4月以降の申込み) 現行ルールでは接続検討も保証金もない
確かめる書面 回答書、受付と入金の証憑、連系承諾 技術協議の結果、連系の承諾

高圧では、契約申込みの受付と保証金の入金の証憑があるかが開発権の価値の分かれ目とされています。段階の見分け方は進んでいる案件の見分け方で扱っています。

市場への入り方は、どう違いますか

高圧の2MW級は単独で市場に入札でき、低圧の49.9kWは束ねて1MW以上にしてから入札します。

需給調整市場の最低入札量は1MWです。低圧は同じエリアで21基以上、または他の設備と合わせて束ねて初めて入札できるため、そのエリアで束ねが成立している、または成立の見込みがあるかが、低圧に固有の確認点になります。どちらも運用はアグリゲーターに委託するのが一般的で、手数料の計算の基礎や契約期間の確認は共通です。

補助金と税制の確認は、どう違いますか

国と東京都の補助制度は1,000kW以上が対象で、低圧の49.9kWは対象になりません。

解説ブックは、国の系統用蓄電システム等導入支援事業は最大受電電力1,000kW以上、東京都の助成も定格出力1,000kW以上が対象で、2026年10月時点で49.9kWの系統直結の蓄電池に使える国・東京都の補助制度は公表資料で確認できないとしています。高圧では補助金を使う場合の発注の順序が確認点になり、低圧では補助金を前提にしない収支になっているかが確認点になります。

まとめ

  • 土地、機器、収支の前提、保険、出口の確認は高圧と低圧で共通です
  • 接続の手続きと、束ねによる市場への入り方は規模で異なります
  • 補助金は1,000kW以上が対象で、低圧は補助金を前提にしない収支を確かめます

高圧・特別高圧の案件は、蓄電所の案件と用地でご紹介しています。

出力49.9kWの低圧蓄電所については、低圧蓄電所のご案内をご覧ください。

出典

  • 系統用蓄電池 解説ブック2026(高圧編)。同書が出典とする東京電力パワーグリッド 発電量調整供給契約申込みの手続き・約款改定のお知らせ(2026年)、資源エネルギー庁 次世代電力系統ワーキンググループ資料
  • 系統用蓄電池 解説ブック2026(低圧編)。同書が出典とする電力需給調整力取引所(EPRX)「2025年度の取引実績について」(2026年6月)、東京電力パワーグリッド 低圧の系統連系技術協議依頼票の改定(2026年5月)

※本記事は制度と市場の一般的な解説です。個別の投資を勧めるものではありません。

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