
供給対策検討は、接続検討で系統側の対策が必要と分かった場合に追加される検討で、原則6か月かかります。開発権を評価する際は、この検討が要る案件かどうかを回答書で確認し、工程と負担金の見込みに反映することが大切です。
供給対策検討とはどのような手続きですか
接続検討の結果、連系に系統の増強などの対策が要る場合に、一般送配電事業者が対策の内容を詳しく検討する手続きです。
高圧・特別高圧の系統用蓄電池は、事前相談(任意、回答は原則1か月以内)、接続検討(東京電力パワーグリッドでは検討料22万円税込、回答は原則3か月以内)を経て契約申込みに進みます。系統の対策が要ると判断された場合は、その間に供給対策検討(原則6か月)が入ります。接続検討そのものの見方は接続検討とは何かで解説しています。
- 接続検討原則3か月で回答
- 対策の要否回答書で判明
- 供給対策検討対策が要る場合、原則6か月
- 契約申込み保証金は負担金見込額の10%
- 工事費負担金契約系統工事の工程が決まる
対策が不要な案件は、接続検討の回答から直接契約申込みに進みます。
工程にはどのような影響がありますか
契約申込みに進める時期が後ろにずれ、運転開始までの期間が延びます。
2MW級の蓄電所は、用地確保から運転開始まで18〜24か月程度が目安とされますが、これは系統側の工事次第で延びる前提の数字です。供給対策検討が入る案件は、その原則6か月が加わるうえ、続く工事費負担金契約の後の系統工事も3か月から数年まで幅があります。工程表を受け取る際は、供給対策検討を織り込んだ日程かどうかを確認します。
工事費負担金にはどのような影響がありますか
系統の対策が要る案件は、工事の範囲が広がる分、負担金が大きくなる場合があります。
2026年4月以降の系統用蓄電池の契約申込みでは、工事費負担金の見込額の10%を保証金として入金し、負担金の初回の支払いは全体の50%以上とされています。負担金の見込額が大きいほど、申込み時点で必要な資金も大きくなります。資金計画では、負担金の金額だけでなく、支払いの時期と増額の可能性もあわせて確認します。
開発権の進み具合はどう評価すればよいですか
供給対策検討の要否と、その検討がどの段階まで進んだかを書面で確認します。
- 接続検討の回答書に、系統の対策の要否が記載されているか
- 対策が要る場合、供給対策検討の回答を受け取っているか
- 工事費負担金の概算と系統側工事の期間が示されているか
- 契約申込みの受付と保証金の入金の証憑があるか
回答書が「対策要」のまま止まっている案件と、供給対策検討を終えて契約申込みまで進んだ案件とでは、残る期間と不確実性が大きく異なります。進み具合の段階の違いは接続検討と契約申込みの違いも参考になります。
売り手の工程表はどこを確認すればよいですか
供給対策検討の期間と、その後の系統工事の期間が、別々の行として示されているかを確認します。
工程表の中で、接続検討の回答から運転開始までが一本の矢印で描かれている場合、供給対策検討や系統工事の不確実な期間がまとめて扱われている可能性があります。各手続きの回答期限が「原則」であること、系統工事が3か月から数年まで幅があることを踏まえ、どの期間が確定し、どの期間が見込みであるかを区別して説明を受けることが大切です。その区別は、取得価格や引渡し時期の条件を交渉する際の根拠にもなります。
まとめ
- 供給対策検討は、系統の対策が要る場合に接続検討の後へ加わる検討で、原則6か月かかります
- 対策が要る案件は工程が延び、工事費負担金と保証金の見込みも大きくなる場合があります
- 開発権は、回答書の対策の要否と、契約申込み・保証金入金まで進んだかを書面で確認します
高圧・特別高圧の案件は、蓄電所の案件と用地でご紹介しています。
出典
- 東京電力パワーグリッド「発電量調整供給契約申込みの手続き」「約款改定のお知らせ」(2026年)
- 資源エネルギー庁 次世代電力系統ワーキンググループ 資料(2025年12月、2026年2月・8月・10月)
※本記事は制度と市場の一般的な解説です。個別の投資を勧めるものではありません。