タンソーマンGX 蓄電所の案件と用地

低圧(49.9kW)

低圧蓄電所を生前に贈与する前に、名義変更と分割設置の名義期間に注意

低圧蓄電所を生前に贈与する前には、契約ごとの名義変更の手続きに加え、分割設置の審査で過去の土地名義が確認される点に注意が必要です。

出力49.9kWの低圧蓄電所を家族に引き継ぐ方法として、生前の贈与を検討する場合があります。贈与では設備と土地の名義が変わり、その名義の変化が電力会社の審査で確認されることがあります。本記事では、贈与の前に確かめる点を整理します。税の扱いは本記事の対象外で、顧問税理士への確認が必要です。全体像は低圧の系統用蓄電池 総合ガイドをご覧ください。

贈与ではどの名義が変わりますか

設備の所有者、土地の所有者、各契約の契約者の名義が変わります。

低圧蓄電所は設備、土地、アグリゲーター契約、電力会社との契約、保守や保険の契約がそろって運用されています。設備だけを贈与して契約の名義が元のままでは、収入の受け取りや責任の所在がずれてしまいます。贈与の対象と、名義を変える契約を一覧にしてから進めます。

分割設置の審査で名義はどう確認されますか

隣り合う区画の設置者と土地の登記簿上の名義が、申込みの年度から遡って確認されます。

電気事業法の規則では、本来ひとつの設備を低圧に分けて連系する分割設置が規制されており、2023年4月から系統用蓄電池も対象です。隣り合う区画で設置者や土地の名義が同じ場合は分割と判断されやすく、申込みの年度から遡って1年以内の名義も確認されます。2026年10月の国の審議会では、この遡る期間を1年から5年に延ばす案が議論されています(10月時点では未決定)。

名義の変化と審査で確認される期間
  1. 贈与の前親の名義で設備と土地を所有
  2. 贈与・名義変更子の名義に設備と土地を移す
  3. 隣の区画の申込み過去の名義が審査で確認される
  4. 確認される期間現行は遡って1年以内。5年に延ばす案を議論中

資源エネルギー庁 次世代電力系統WG資料(2026年10月)。期間の見直しは10月時点で未決定。

名義の分け方で注意する場面はどこですか

隣り合う区画を家族の間で名義を分けて持つ場面です。

贈与で名義を分けても、過去に同じ名義だった期間が審査で確認されれば、分割と判断されるおそれがあります。所有者が別でも、土地が実質的に一つの場所と認められれば、分割と判断されることもあります。判断するのは一般送配電事業者で、申込み後の審査の中で行われます。名義の操作で規制を避けることはできないと考えるのが基本です。複数基の注意点は低圧蓄電所を何基か並べて持つときの注意点で解説しています。

贈与の前に確かめる手順は何ですか

契約の承継条件、隣の区画の名義、専門家の確認の3段階で進めます。

  1. アグリゲーター契約、電力会社との契約、土地の契約、保守・保険の契約で、譲渡のときの扱いを確認する
  2. 隣り合う区画がある場合、その設置者と土地の名義の履歴を確認する
  3. 国の審議会の結論を確認し、名義を確かめる期間の見直しの影響を整理する
  4. 税の扱いは顧問税理士、登記の手続きは司法書士などの専門家に確認する

運転中の設備を贈与する場合と、これから申し込む区画を含む場合とでは、審査との関わり方が異なります。どの段階で名義を変えるかを、契約と審査の両面から確かめたうえで判断することが大切です。

まとめ

  • 贈与では設備・土地・各契約の名義がまとめて変わるため、対象を一覧にしてから進める
  • 分割設置の審査では過去の土地名義が遡って確認され、期間を1年から5年に延ばす案が議論中
  • 名義を分けても規制は避けられないと考え、税と登記は専門家に確認する

出力49.9kWの低圧蓄電所については、低圧蓄電所のご案内をご覧ください。

出典

  • 株式会社タンソーマンGX「系統用蓄電池 投資の基礎解説ブック 低圧編」(2026年10月)
  • 資源エネルギー庁「発電等設備の分割対策に関するQ&A」(2026年6月)
  • 資源エネルギー庁 次世代電力系統ワーキンググループ 資料(2026年10月)

※本記事は制度と市場の一般的な解説です。個別の投資を勧めるものではありません。

コラムの一覧へ→