タンソーマンGX 蓄電所の案件と用地

低圧(49.9kW)

太陽光には狭すぎた土地が活きる 約40㎡から考える低圧蓄電所の用地

この記事では、太陽光発電には狭すぎた土地が、低圧蓄電所の用地として活きる可能性について説明します。低圧蓄電所に必要な広さと形の目安、太陽光との違い、狭い土地でも確かめるべき条件が分かります。小さな土地の活用を考える地主の方に向けた内容です。

低圧蓄電所とは

低圧蓄電所は、出力50kW未満で電力網に直接つながる小さな蓄電所です。一般的な構成は出力49.9kW、容量200kWh前後で、蓄電池ユニット、パワーコンディショナ(PCS)、運用制御のEMS、通信機器、連系盤で構成されます。電柱から低圧で受電できるため、高圧の受変電設備が要りません。

収入の中心は、需給調整市場で一次調整力として出力を待機させる対価です。卸電力市場の値差による収入は副次的な位置づけです。運用はアグリゲーターに委託するのが一般的です。

必要な広さは約40㎡から

太陽光発電は、パネルで日射を受けて発電するため、出力に応じて広い面積が必要です。これに対して蓄電所は、機器を据え付ける場所と、機器の間の離隔、保守のための通路があれば成り立ちます。低圧蓄電所の必要な土地は約40〜150㎡で、機器構成と離隔、搬入路によって変わります。

太陽光と低圧蓄電所の土地の考え方

太陽光発電

  • 出力に応じてパネルを広げる
  • 日射のための広い面積が要る
  • 影になる場所は使いにくい

低圧蓄電所

  • 約40㎡から検討できる
  • 機器と離隔が取れればよい
  • 細長い土地や三角地も候補

形が悪い土地でも検討できる

三角地や細長い土地、旗竿地のような変形地は、住宅や太陽光の用地としては使いにくいことが多いものです。蓄電所では、機器を置く場所と離隔が取れれば、形はそれほど問題になりません。日射も関係ないため、周りに建物や木がある土地でも差し支えありません。

これまで活用の当てがなかった土地が、蓄電所の用地として候補になる可能性があります。

土地を貸す場合のお金の流れ

土地を貸して低圧蓄電所を置く場合
地主小さな土地を提供
土地の使用地代
蓄電所の所有者設備を持つ
運用の委託待機の対価
アグリゲーター束ねて入札

土地は貸す形と売る形があります。売る場合は代金を受け取ります。

狭い土地でも確かめる条件

広さの条件が緩やかな一方で、他の条件は大きな土地と同じように確かめます。

  1. 都市計画の区分:市街化調整区域は不可と考える。非線引き区域・都市計画区域外はこの制限がかからない
  2. 農地:地目と現況を見る。農振農用地(青地)は原則転用できない
  3. 周辺の住宅:当社は50m以内に住宅や宿泊施設がある土地は扱わない
  4. 搬入路:機器を運び込む車両が近くまで入れるか
  5. 電柱との距離:近いほど工事費負担金が小さく済みやすい
  6. 隣の土地:同じ名義の隣接地にも蓄電所を置く計画は、分割設置と判断されるおそれがある

土地を活かすときの契約の考え方

小さな土地を蓄電所に提供する場合、貸す形と売る形があります。貸す場合は、地代を継続して受け取れる一方、運用の期間にわたって土地を使えなくなります。売る場合は、代金をまとめて受け取り、その後の管理から離れられます。

どちらの形でも、系統への接続ができるかは事業者の手続きを経て決まります。接続の可否が分かる前に本契約を急がず、連系承諾などを条件にした契約で進めるのが一般的です。運用を終えた後に設備を撤去し、土地をどの状態で返すかも、貸す場合には大切な取り決めです。

これまで草刈りなどの管理の手間だけがかかっていた小さな土地が、収入を生む用地に変わる可能性があります。まずは広さと形、地目、周囲の状況を整理し、候補になり得るかを確かめることから始めてください。

低圧蓄電所の手続きの特徴

低圧蓄電所は、高圧の蓄電所と比べて手続きが短いのも特徴です。高圧では接続検討を経て契約申込みに進むのに対し、低圧は接続検討を経ず、契約申込みの後の技術協議で接続の可否が判断されるのが一般的です。申込みからおおむね6か月〜1年で運転を始められます。需給調整市場への低圧の参入も、2026年4月に解禁されました。

ただし、低圧の申込みが急増したことを受けて、国の審議会では接続検討や土地の権利の提出を求めるかどうかなど、扱いの見直しが議論されています。土地を活かすなら、制度の動きを見ながら早めに検討を始めるのが有利です。

小さな土地ほど、隣接地の名義や搬入路の確保が論点になりやすいため、周囲の土地の状況もあわせて整理しておきます。

まとめ

  • 低圧蓄電所は出力49.9kW級で、約40㎡から設置を検討できる
  • 日射が要らず、機器と離隔が取れれば三角地や細長い土地も候補になる
  • 都市計画の区分、農地、周辺の住宅、搬入路、電柱との距離は広い土地と同じく確かめる
  • 同じ名義の隣接地に並べる計画は分割設置に注意する

出力49.9kWの低圧蓄電所については、低圧蓄電所のご案内をご覧ください。

※本記事は制度と市場の一般的な解説です。個別の投資を勧めるものではありません。

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