タンソーマンGX 蓄電所の案件と用地

低圧(49.9kW)

応札とは?蓄電所での意味とアグリゲーターが毎日行う入札の中身

応札とは、市場の募集に対して、売り手が「どの時間帯に、どれだけの量を、いくらで」提供できるかを示して入札することです。系統用蓄電池では、アグリゲーターが実需給の前日に需給調整市場などへ応札し、その方針が蓄電所の収入を左右します。

応札とは何を出すことなのか

応札で出すのは、コマ・量・価格の3つの組み合わせです。需給調整市場では1日を30分ごとの48コマに分け、一般送配電事業者が必要な調整力を募集します。売り手はこの募集に応じ、どのコマに、何kWの調整力を、いくらの単価で提供するかを示します。

入札と応札はほぼ同じ意味で使われますが、募集に「応じて」札を入れる点を強調するときに応札という言葉が使われます。

応札の3要素
  • コマ30分×48コマのうち、どの時間に出すか
  • 量何kWの調整力を出すか。最低入札量は1MW
  • 価格いくらで出すか。上限価格を超えては出せない

どのコマに応札し、いつ充電するかはアグリゲーターが市場の動きを見て決めます。

なぜ蓄電所では応札の方針が重要なのか

需給調整市場の売上は、出力(kW)×単価×約定したコマ数で決まるため、応札の方針がそのまま収入に表れます。高い価格で出せば約定しにくくなり、低い価格で出せば約定しやすい代わりに単価が下がります。

蓄電池はためられる量に限りがあるため、応札するコマと充電に充てるコマの配分も考える必要があります。需給調整市場で約定しなかった時間を卸電力市場でどう生かすかも含め、配分の判断は日々の運用の要になります。詳しくは蓄電所の収入源の組み合わせはアグリゲーターが日々決めるで解説しています。

応札は誰がいつ行うのか

応札は、蓄電所の運用を委託されたアグリゲーター(特定卸供給事業者)が実需給の前日に行います。入札は前日に締め切られ、その日のうちに約定が決まります。2026年3月14日には、一次から三次①までの取引が前日・30分単位に移行しました。

応札をめぐるお金と調整力の流れ
蓄電所オーナー設備と土地を持つ
運用の委託収益−手数料
アグリゲーター前日に応札
調整力約定代金
送配電事業者需給調整市場で調達

手数料は収益の10%前後が多く、計算の基礎は会社ごとに違います。

需給調整市場の最低入札量は1MW(1,000kW)です。出力49.9kWの低圧蓄電池は1基では応札できず、同じエリアで21基以上、または他の設備と合わせて束ねて初めて応札できます。束ねる役割を含め、アグリゲーターとはで役割を整理しています。

オーナーは応札をどう確かめればよいのか

オーナーが確かめるべきは、日々の応札そのものではなく、応札の方針と結果の開示です。

  • どの市場、どの商品を中心に応札する方針か
  • 市場ごとの約定コマ数と単価が報告されるか
  • 約定したコマで正しく応動できたか(アセスメント)とペナルティの有無

応札についてよくある誤解は何か

最も多い誤解は、上限価格で応札すればその価格で約定するという考え方です。2026年9月1日から一次調整力などの上限価格は10.00円/ΔkW・30分になりましたが、上限は「最高でも」の価格であり、その価格で約定するわけではありません。

また、全コマに応札しても全コマが約定するとは限りません。入札したコマのうち落札されたコマの割合を約定率といい、収支は上限より低い単価と、約定率の幅を置いて確かめるのが基本です。

まとめ

  • 応札とは、コマ・量・価格を示して市場の募集に札を入れることです。
  • 蓄電所ではアグリゲーターが前日に応札し、方針が収入を左右します。
  • 上限価格で約定するわけではなく、約定率にも幅がある前提で収支を見ます。

出力49.9kWの低圧蓄電所については、低圧蓄電所のご案内をご覧ください。

出典

  • 株式会社タンソーマンGX「系統用蓄電池 投資の基礎解説ブック 高圧編」(2026年10月)
  • 株式会社タンソーマンGX「系統用蓄電池 投資の基礎解説ブック 低圧編」(2026年10月)

※本記事は制度と市場の一般的な解説です。個別の投資を勧めるものではありません。

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