
配電用変電所とは、上位の送電線から届いた電気の電圧を下げ、地域に張り巡らされた高圧(6.6kV)の配電線へ送り出す変電所です。高圧の蓄電所はこの配電線を通じて配電用変電所につながるため、その変電所と上位系の空きが接続の可否を左右します。
配電用変電所は系統のどこにあるのか
配電用変電所は、上位の送電線・変電所と、地域の配電線との間に位置する設備です。電気は上位系から配電用変電所を経て配電線に流れ、需要家や設備に届きます。
- 上位系上位の送電線・変電所。ここが詰まると下の空きも使えない
- 配電用変電所電圧を下げて配電線へ。変圧器(バンク)を持つ
- 配電線(6.6kV)高圧の蓄電所が連系する線
- 蓄電所・需要家配電線の先につながる設備
なぜ蓄電所にとって配電用変電所が重要なのか
蓄電所がつながる先の配電用変電所に受け入れる余裕がなければ、計画どおりに接続できないためです。蓄電池は放電で電気を流し、充電で電気を受けるため、両方向で系統に負担がかかります。空きがあっても、変電所逆潮流対策やバンク逆潮流対策が必要になり、工事費負担金がかかる、または対策完了まで連系を待つ場合があります。
配電用変電所の空きはどう確かめるのか
東京電力パワーグリッドの区域では、「系統の予想潮流等に関する情報」の一覧表で配電用変電所ごとの空容量を確かめられます。配電用変電所以外の設備では空容量は掲載対象外とされ、その欄は「-」と表示されます。
| 列 | 読み方 |
|---|---|
| 変電所名 | 候補地の最寄りの変電所を探す手がかり |
| バンク数 | 変圧器の台数。少ない変電所は全体の容量も小さい傾向 |
| 空容量(当該設備) | その変電所の設備だけを見た空き |
| 空容量(上位系等考慮) | 上位の送電線や変電所まで含めた空き |
列の読み方の詳細は東京電力PGの予想潮流等一覧表の読み方で解説しています。地域ごとの傾向は東電エリア10地域の配電用変電所の空き容量を比較にまとめています。
配電用変電所についてよくある誤解は何か
よくある誤解は、地図上で最も近い配電用変電所に必ずつながるという考え方です。候補地がどの配電用変電所につながるかは、地図上の距離だけでは決まらず、事前相談で確かめる必要があります。
もう一つの誤解は、変電所そのものに空きがあれば接続できるという考え方です。2026年9月2日更新版を当社で集計すると、東京電力パワーグリッドの区域の配電用変電所1421か所のうち、当該設備に空きがあるのは1221か所でしたが、上位系等考慮で空きがあるのは336か所にとどまりました。変電所に空きがあっても、上位の系統で詰まっている例が多いということです。
まとめ
- 配電用変電所は、上位系の電気を高圧の配電線へ送り出す変電所です。
- 空きがあっても逆潮流対策による工事費負担金がかかる場合があります。
- つながる変電所と上位系の空きは、一覧表で絞り込み、事前相談で確かめます。
出典
- 東京電力パワーグリッド「系統の予想潮流等に関する情報」(2026年9月2日更新)
- 株式会社タンソーマンGX「系統用蓄電池 投資の基礎解説ブック 高圧編」(2026年10月)
※本記事は制度と市場の一般的な解説です。個別の投資を勧めるものではありません。