
契約申込みとは、接続検討の回答で連系できる容量や工事費負担金の概算を確かめた後、一般送配電事業者に正式に系統への接続を申し込む手続きです。高圧・特別高圧の蓄電所では、この段階で保証金を入金します。
契約申込みは手続きのどこに位置するのか
契約申込みは、接続検討の回答と連系承諾の間に置かれた手続きです。高圧の蓄電所は、事前相談、接続検討、契約申込み、連系承諾、工事費負担金契約の順に進みます。接続検討までは「つなげるかどうかを調べる」段階で、契約申込みからは「この枠を使う」と意思を示す段階に入ります。
- 事前相談任意。空き容量の確認
- 接続検討回答は原則3か月以内
- 契約申込み保証金を入金
- 連系承諾原則2か月以内に土地の権利を提出
- 工事費負担金契約初回の支払いは50%以上
東京電力パワーグリッド管内の例を含みます。細部は一般送配電事業者ごとに異なります。
なぜ蓄電所で契約申込みが重要なのか
契約申込みは、案件が書面のうえでどこまで進んでいるかを示す区切りになるため重要です。2026年4月以降の申込みでは、保証金が工事費負担金の見込額の10%(従来5%)になりました。資金の裏付けがなければ申し込めなくなったことで、「保証金入金済み・受付完了」の証憑がある案件の希少性が高まっています。
あわせて、2026年1月5日からは、接続検討と契約申込みの際に設置場所の登記簿の確認結果などを提出するようになりました。土地の当てのない申込みを減らす狙いです。保証金の詳しい変更点は契約申込みの保証金は工事費負担金見込額の10%に 2026年4月からの変更点で、登記簿の扱いは接続の申込みに登記簿の確認結果を提出 2026年1月からの変更と影響で解説しています。
契約申込みの段階は何で確かめるのか
契約申込みの段階は、受付の書面と保証金の入金の証憑で確かめます。開発中の案件を検討するときは、次の点を書面で受け取るのが基本です。
- 接続検討の回答書(連系できる容量、工事費負担金の概算、系統側工事の期間)
- 契約申込みの受付と保証金の入金を示す証憑
- 申込みの名義。東京電力パワーグリッドでは2026年10月1日から発電契約者本人からの申込みが必須
- 申込みに使った土地と、実際に取得する土地の権利が一致しているか
契約申込みについてよくある誤解は何か
よくある誤解は、契約申込みを済ませれば接続が決まったと考えることです。申込みの後に連系承諾があり、その後に工事費負担金契約を結び、系統側の工事の工程が決まります。東京電力パワーグリッドでは、2026年10月以降に受け付けた申込みについて、承諾から原則2か月以内に登記簿や賃貸借契約書などの写しを提出します。
もう一つは、低圧も同じ手続きだと考えることです。低圧の系統用蓄電池は、接続検討を経ずに契約申込みに進み、申込み後の技術協議で連系できるかが判断されるのが一般的で、保証金の制度変更の対象外です。
まとめ
- 契約申込みは、接続検討の回答を受けて正式に連系を申し込む手続きです。
- 高圧では2026年4月以降、保証金が工事費負担金見込額の10%になり、受付と入金の証憑が案件の進み具合を示します。
- 申込みの後も連系承諾、土地の権利の提出、負担金契約が続くため、どこまで進んだかを書面で確かめます。
出典
- 株式会社タンソーマンGX「系統用蓄電池 投資の基礎解説ブック 高圧編」(2026年10月)
※本記事は制度と市場の一般的な解説です。個別の投資を勧めるものではありません。