01今月の制度の動き
需給調整市場の上限価格の引き下げと、低圧の申込みの急増への対応が、引き続き大きな論点です。
- 国の審議会で、低圧の系統用蓄電池にも接続検討を求めるか、保証金や土地の権利の提出を求めるか、などの対策の検討が始まりました。検討中
- 一次調整力の上限価格が15円から10円(ΔkW・30分あたり)に引き下げられました。確定
- 国の審議会で、低圧の申込みが8月末で約2,800件・約13万kWに増えたことが報告されました。報告
- 分割設置の対策として、土地の名義を確かめる期間を1年から5年に延ばす案などが議論されています。10月時点で未決定
上限は「最高でも」の価格で、その価格で約定するわけではありません。収支は上限より低い単価で組むのが基本です。
分割設置の規制では、隣り合う区画で設置者や土地の名義が同じ場合、分割と判断されやすくなります。名義を確かめる期間が延びると、隣り合う区画を別々の買い手に売る案件の確認事項が増えます。区画ごとに土地と設備の名義が分かれているかを確かめてください。
02東京電力エリアの配電用変電所 空き容量の前月比
東京電力パワーグリッドが公表している「予想潮流・空容量」のうち配電用変電所の一覧を、前回(2026年8月18日更新)と今回(2026年9月2日更新)で突き合わせました。「上位系に空きがある」は、上位系等を考慮した空容量が0MWより大きい変電所です。突き合わせは都県と変電所名で行っています。
かっこ内は前回比。前回・今回の両方に載っている変電所だけを数えています。
| 地域 | 比較した変電所 | 前回 | 今回 | 増減 |
|---|---|---|---|---|
| 茨城県 | 117 | 0 | 0 | +0 |
| 栃木県 | 91 | 4 | 4 | +0 |
| 群馬県 | 100 | 15 | 14 | -1 |
| 埼玉県 | 194 | 69 | 69 | +0 |
| 千葉県 | 167 | 0 | 0 | +0 |
| 東京都(多摩) | 97 | 71 | 71 | +0 |
| 神奈川県 | 207 | 59 | 59 | +0 |
| 山梨県 | 61 | 29 | 31 | +2 |
※東京都(区部)・静岡県(東部)は前回のデータが手元に無いため、比較の対象外です。
上位系の空きが増えた変電所 トップ10
| # | 地域 | 変電所 | 前回MW | 今回MW | 増減 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 山梨県 | 八ツ沢 | 0 | 9 | +9 |
| 2 | 山梨県 | 田野倉 | 9 | 15 | +6 |
| 3 | 神奈川県 | 引地川 | 14 | 19 | +5 |
| 4 | 山梨県 | 富浜 | 0 | 3 | +3 |
| 5 | 埼玉県 | 川寺 | 7 | 9 | +2 |
| 6 | 山梨県 | 富士ヶ嶺 | 1 | 3 | +2 |
| 7 | 山梨県 | 紅葉台 | 7 | 8 | +1 |
上位系の空きが減った変電所 トップ10
| # | 地域 | 変電所 | 前回MW | 今回MW | 増減 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 山梨県 | 平野 | 19 | 15 | -4 |
| 2 | 栃木県 | 足利 | 7 | 5 | -2 |
| 3 | 群馬県 | 生品 | 2 | 0 | -2 |
| 4 | 群馬県 | 内ヶ島 | 9 | 7 | -2 |
| 5 | 群馬県 | 八斗島 | 11 | 9 | -2 |
| 6 | 埼玉県 | 行田 | 12 | 10 | -2 |
| 7 | 埼玉県 | 別府 | 8 | 6 | -2 |
| 8 | 埼玉県 | 深谷 | 6 | 4 | -2 |
| 9 | 埼玉県 | 吹上 | 5 | 3 | -2 |
| 10 | 埼玉県 | 旭台 | 18 | 16 | -2 |
空容量は公表時点の目安で、接続を約束するものではありません。実際に接続できるかは、申込み後の検討で決まります。
0349.9kW 1基あたりの売上の目安
収入は「出力×単価×約定したコマ数」です。1年は17,520コマ(30分×48×365日)あります。平均の約定単価と約定率を変えると、年間の売上は次のようになります。
49.9kW×17,520コマ×単価×約定率で計算した例です。見積りや収益の見込みではありません。
| 平均の約定単価 | 約定率90% | 約定率70% |
|---|---|---|
| 10円(2026年9月からの上限) | 約787万円 | 約612万円 |
| 7円 | 約551万円 | 約428万円 |
| 5円 | 約393万円 | 約306万円 |
| 3円 | 約236万円 | 約184万円 |
ここからアグリゲーター手数料(収益の10%前後が多い)などの費用を差し引きます。上限の10円が続く前提か、年を追って下がる前提かで、収支は大きく変わります。複数の単価で試算されているかを確かめてください。
04来月の注目点
- 分割設置の名義確認の期間:1年から5年に延ばす案が決まるかどうか。決まった場合の適用時期にも注意が必要です。
- 低圧の申込み急増への対策:接続検討・保証金・土地の権利の提出を求めるかの議論の行方。
- 上限価格の段階的な引き下げ:7.21円までの引き下げ方針について、時期の具体化があるか。
- 東京電力エリアの空き容量の更新:次回の公表で、上位系の空きがどう動くか。本レポートで前月比を追います。
- 機器の認証:2027年10月から(予定)、新たに連系する低圧設備のPCSなどに機器のサイバーセキュリティ認証(JC-STAR★1)が求められます。機器選びの前提として確認が必要です。
出典:国の審議会の公表資料、東京電力パワーグリッド「予想潮流・空容量」の公表データ。需給調整市場の約定データは使っていません。
※本ツールは一般的な目安です。個別の投資を勧めるものではありません。
