タンソーマンGX 蓄電所の案件と用地

低圧(49.9kW)

約定率と稼働率の違い 蓄電所の売上の読み方を投資前に図で比べて整理

約定率と稼働率の違いは、市場で売れたコマの割合か、設備が動ける状態だった割合かにあります。約定率は入札したコマのうち落札されたコマの割合で、稼働率は設備が故障や停止なく指令に応じられる状態にあった割合を指し、需給調整市場の売上は両方の掛け算で決まります。

それぞれ何の割合なのか

約定率は市場側の結果、稼働率は設備側の状態を表す割合です。

需給調整市場では1日を30分ごとの48コマに分けて取引します。100コマに入札して90コマが落札されれば約定率は90%です。約定率の考え方は約定率とは何かで解説しています。一方、本記事でいう稼働率は、機器や通信が止まらず、約定したコマで指令に応じられる状態を保てた割合を指します。稼働率という言葉は資料によって定義が異なるため、試算で使われていれば定義を確かめます。

売上にはどう効くのか

動ける状態でなければ入札も応動もできず、入札しても落札されなければ対価は生まれないため、両方が売上を決めます。

2つの割合と売上の関係
  1. 動ける状態か稼働率。故障・通信断・充電不足で下がる
  2. 入札するアグリゲーターが前日にコマと価格を決める
  3. 落札されるか約定率。入札価格と競争で決まる
  4. 正しく応動するかアセスメントで評価。不適合はペナルティ
  5. 対価出力×単価×約定コマ数
約定率と稼働率の違い

約定率

  • 入札したコマのうち落札された割合
  • 入札価格と競争の度合いで動く
  • アグリゲーターの入札の腕が出る
  • 単価と引っ張り合う関係

稼働率

  • 設備が応じられる状態にあった割合
  • 故障、通信の途絶、充電の不足で下がる
  • 保守体制と機器の信頼性で決まる
  • 約定済みで落ちるとペナルティの対象
観点 約定率 稼働率
何の割合か 入札コマのうち落札されたコマ 応じられる状態だった時間やコマ
決める要因 入札価格、競争、エリアの調達量 機器の故障、通信、充電の計画、保守
主に担う人 アグリゲーター 保守会社、機器メーカー、EMS
下がったときの影響 対価が得られないコマが増える 入札できず、約定済みならペナルティ
契約で確かめる点 約定の実績と報告の形 駆けつけ時間、ペナルティの負担区分

試算ではどう確かめるのか

約定率の前提と根拠に加え、停止による減収を見込んでいるかを確かめます。

  • 約定率を何%と置いているか、その根拠は何か
  • 入札するコマ数から充電の時間を差し引いているか
  • 約定したコマのすべてで満額受け取れる前提になっていないか
  • 故障や通信の停止による減収を、どう見込んでいるか
  • 約定率を変えた複数のケースが示されているか

約定しても対価を満額受け取れない場合はアセスメントとペナルティで整理しています。

よくある誤解は何か

「約定率が高ければ売上は確保できる」というのは誤解です。

約定しても、設備が止まっていれば応動できず、対価を満額受け取れないうえにペナルティ(落札価格の1.5倍とされる)の対象になり得ます。反対に、設備が常に動ける状態でも、入札価格が高すぎれば落札されません。出力49.9kWの低圧蓄電所は1基では最低入札量1MWに届かず、アグリゲーターが束ねて入札するため、束ねた単位の約定結果の配分方法も確かめます。

まとめ

  • 約定率は入札したコマのうち落札された割合、稼働率は設備が応じられる状態だった割合です。
  • 需給調整市場の売上は、動ける状態で入札し、落札されたコマで正しく応動して初めて生まれます。
  • 試算では約定率の根拠と、停止による減収の見込みを両方確かめます。

出力49.9kWの低圧蓄電所については、低圧蓄電所のご案内をご覧ください。

出典

  • 株式会社タンソーマンGX「系統用蓄電池 投資の基礎解説ブック 高圧編」(2026年10月)
  • 株式会社タンソーマンGX「系統用蓄電池 投資の基礎解説ブック 低圧編」(2026年10月)

※本記事は制度と市場の一般的な解説です。個別の投資を勧めるものではありません。

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