
成田市では位置を推定できた配電用変電所4か所すべてで上位系等考慮の空容量が0MWで、4か所で平常時の出力制御の可能性が「有り」とされています。蓄電所はノンファーム型接続(混雑時に出力が制御されうる)が前提になります。
この記事では、東京電力パワーグリッドが2026年9月2日に更新した「系統の予想潮流等に関する情報」をもとに、成田市にあると当社が推定した配電用変電所(長沼・小御門・大栄・成田)の空き容量を整理します。数字の見方の基本は予想潮流データの読み方で解説しています。
成田市の配電用変電所の空き容量はどうなっているか
| 配電用変電所 | バンク数 | 空容量(当該設備) | 空容量(上位系等考慮) | 平常時出力制御の可能性 |
|---|---|---|---|---|
| 長沼 | 3 | 19.0MW | 0.0MW | 有り |
| 小御門 | 3 | 0.0MW | 0.0MW | 有り |
| 大栄 | 3 | 0.0MW | 0.0MW | 有り |
| 成田 | 2 | 0.0MW | 0.0MW | 有り |
東京電力パワーグリッド「系統の予想潮流等に関する情報」2026年9月2日更新版より当社集計。変電所の位置は名称からの推定。
表のとおり、成田市の4か所はいずれも上位系等考慮の空容量が0MWです。変電所そのものの空容量(当該設備)は最大19MWと数字が残っていても、上位の送電線や変電所まで含めると余裕がない、ということです。グラフは当該設備の値を示しているため、棒が伸びていても接続の余裕がそのままあるわけではない点にご注意ください。また4か所のうち4か所で、平常時の出力制御の可能性が「有り」となっています。
上位系に空きがないとはどういうことか
配電用変電所の先には、より電圧の高い送電線や変電所(上位系)がつながっています。上位系等考慮の空容量が0MWというのは、配電用変電所の手前では余裕があっても、上位系のどこかで流せる量に余裕がないことを示します。この場合、従来型の接続では増強工事が要ることが多く、負担金や工期が重くなりがちです。
現在は混雑するときに出力を抑えることを条件に接続するノンファーム型接続が広がっています。蓄電所は充電と放電の時間をずらせるため、出力制御の影響を運用である程度吸収できる設備です。ただし、制御がどの程度の頻度で起きるかは公表データでは分からないので、収支には制御の可能性を織り込んでおきます。
千葉県全体と比べるとどうか
千葉県で位置を推定できた配電用変電所は167か所あり、上位系等考慮の空容量があるものは0か所(0%)でした。成田市だけの事情ではなく、県全体で上位系に余裕がない状態です。千葉県で蓄電所を計画する場合は、どの市町村でもノンファーム型接続を前提に考えるのが現実的です。県全体の傾向は千葉県の配電用変電所の空き容量にまとめています。
成田市で蓄電所の用地を探すときに確かめること
空き容量は入口の条件にすぎません。候補地ごとに次の点を確かめます。
- 都市計画の区分:市街化調整区域か、用途地域は何か。開発許可の扱いが変わります
- 農地かどうか:農地なら転用の許可・届出が必要で、農用地区域内は原則として転用が困難です
- 住宅との距離:騒音(空調・変換装置)への配慮から、住宅に近すぎない配置が望まれます
- 浸水の想定:ハザードマップで浸水深を確認し、機器のかさ上げが要るかを見ます
- 搬入路:コンテナ型の設備を運ぶ大型車が入れる道幅があるか
- 事前相談:接続先の変電所、空容量、工事費負担金の目安を東京電力パワーグリッドに確認します
土地の条件をまとめて確認したいときはこの土地、蓄電所になる?、周辺の変電所の空き状況は空き容量マップもご利用ください。
なお、表の変電所の位置は、変電所名から当社が市区町村を推定したもので、正確な所在地ではありません。空容量は月1回更新される目安で、接続を約束するものではありません。正確な接続の可否と工事費負担金は、東京電力パワーグリッドへの事前相談・接続検討で確かめてください。
まとめ
- 成田市の配電用変電所4か所はすべて上位系等考慮の空容量が0MWで、4か所が出力制御の可能性「有り」
- 千葉県全体では空きのある変電所は0か所(0%)。ノンファーム型接続が前提
- 用地は都市計画・農地・住宅との距離・浸水・搬入路を確かめ、事前相談で接続条件を確認
土地をお持ちの方は、土地探し・用地のご相談をご利用ください。出力49.9kWの低圧蓄電所については、低圧蓄電所のご案内をご覧ください。
出典
- 東京電力パワーグリッド「系統の予想潮流等に関する情報」(2026年9月2日更新)
※本記事は制度と市場の一般的な解説です。個別の投資を勧めるものではありません。