
国の系統用蓄電システム等導入支援事業(令和7年度補正)は出力1,000kW以上が対象で、2MW級の蓄電所も申請できます。公募から交付決定まではおよそ4か月あり、その間は発注できないため、工程と資金の段取りを先に組むことが重要です。
2MW級は補助の対象になりますか
対象になります。出力1,000kW以上の系統用蓄電池が対象です。
リチウムイオン電池で1万kW未満の設備は、補助率1/3・上限10億円とされています。また、1社あたり2件までという件数の制限があります。補助金と税制の全体像は蓄電所の補助金と税制2026にまとめています。
公募から交付決定まではどう進みますか
公募は2026年9月4日〜11月4日、交付決定は2027年1月上旬の予定です。
- 申請の準備見積り、機器の確認、自治体との協議
- 公募期間2026年9月4日〜11月4日
- 審査この間は発注しない
- 交付決定2027年1月上旬の予定
- 契約・発注交付決定後の発注が補助の対象
交付決定の前に気をつけることは何ですか
交付決定の前に設計、設備、工事を契約・発注しないことです。
補助の対象は、交付決定の後に契約・発注した設計、設備、工事です。そのため、すでに建設を終えた、あるいは発注済みの完成品を買う形とは両立しにくい制度です。開発権を取得して自分で発注する型であれば、補助金を組み合わせやすくなります。
申請はどのように行いますか
設備の所有者本人がGビズIDプライムで電子申請します。代理申請はできません。
SPCで持つ場合はSPCが申請者になるため、SPCの設立とGビズIDプライムの取得を公募の前に済ませておく必要があります。あわせて、申請までに自治体・地権者との協議を始めていること、PCS・EMS・BMSのJC-STAR★1適合、発注ごとの相見積りといった要件もあります。
工程全体ではどのように位置づければよいですか
系統の手続きと並行して申請し、交付決定後に6〜12か月のEPC工程を始める組み立てになります。
交付決定が1月上旬であれば、発注はそれ以降です。系統側の工事費負担金契約や工事の時期とずれないよう、工程表の中で交付決定と発注の時期を確認します。補助を受けた設備は一定期間、売却・譲渡・担保設定に承認が要るため、出口の計画にも影響します。
1社2件の制限はどう考えればよいですか
同じ会社が申請できるのは2件までのため、複数か所を計画している場合は、どの案件に補助金を使うかを選ぶ必要があります。
系統の手続きの進み具合、工程、地元との協議の状況を比べ、交付決定後の発注から運転開始までを確実に進められる案件を優先するのが一つの考え方です。補助金を使わない案件は、発注の時期や機器を自由に決められる利点があります。案件ごとに補助金を使うかどうかを分けて計画することも検討に値します。
公募の締切が11月4日であるため、相見積りの取得、機器の適合の確認、自治体との協議の開始は、それより前に終えておく必要があります。準備に要する期間を逆算して計画することが大切です。
まとめ
- 国の補助金は出力1,000kW以上が対象で、リチウムイオン電池で1万kW未満は補助率1/3・上限10億円、1社2件までです
- 公募は2026年9月4日〜11月4日、交付決定は2027年1月上旬の予定で、交付決定前の発注は対象外です
- 申請は所有者本人のGビズIDプライムによる電子申請で、SPCの設立と準備を公募前に済ませます
高圧・特別高圧の案件は、蓄電所の案件と用地でご紹介しています。
出典
- 系統用蓄電システム等導入支援事業(令和7年度補正)公募要領
※本記事は制度と市場の一般的な解説です。個別の投資を勧めるものではありません。