
低圧の系統用蓄電池(低圧蓄電所)の販売業者は、接続契約まで済んだ区画を扱っているか、設備と工事の見積りだけかを最初に見分けて比べます。同じ金額でも、土地や工事費負担金、連系の見込みが含まれるかで別の商品になります。
本記事では、低圧の系統用蓄電池(低圧蓄電所・低圧蓄電池、出力50kW未満・49.9kW級)の販売業者を比べるときの観点を2026年10月時点で整理します。全体像は低圧の系統用蓄電池 総合ガイドをご覧ください。
販売価格はどのくらいですか
販売会社が公開している価格は、1基あたりおおむね2,100万〜3,000万円です(各社の公開ページ、2026年9〜10月)。
ただし、価格に含まれるものが会社ごとに違うため、表面の金額だけでは比べられません。中身の揃え方は蓄電所の価格を比べる前に揃える3つのことで解説しています。
接続契約済みと見積りだけでは何が違いますか
接続契約済みの区画はつながることが決まっていますが、設備と工事の見積りだけでは、つながるかはまだ分かりません。
接続契約済みの区画
- 土地・設備・接続契約を含む
- 工事費負担金の金額が決まっている
- 連系できないリスクは小さい
設備と工事の見積りだけ
- 土地と負担金は別
- 接続はこれから申し込む
- 連系できないリスクを引き受ける
タンソーマンGX「系統用蓄電池 投資の基礎解説ブック 低圧編」(2026年10月版)の例。金額は比較の説明のためのもので、価格の提示ではありません。
低圧でも配電線や柱上変圧器に余裕がなければ連系できず、申込みが増えるにつれて空いている場所は減っています。
価格の中身では何を確かめればよいですか
土地、工事費負担金、税、諸手続きが価格に含まれているかを確かめます。
| 中身 | 確かめること |
|---|---|
| 設備と工事 | メーカーと型番、保証の年数 |
| 土地 | 含むか別か。購入か借地か。借地なら地代と期間 |
| 工事費負担金 | 含むか別か。金額は確定しているか |
| 税 | 税込か税抜か |
| 諸手続き | 消防の届出、保安規程、電気主任技術者、アグリゲーターの初期費用 |
業者にはどんな書面を求めればよいですか
接続契約の書面、収支の前提、アグリゲーターの社名と条件を書面で求めます。
- 電力会社との接続契約が成立しているか、負担金の金額が決まっているか
- 隣り合う区画がある場合、土地と設備の名義が区画ごとに分かれているか
- 単価、約定率、充電の電力費、劣化率、更新費が開示されているか
確認の全体は低圧蓄電所の区画を比べる12項目にまとめています。業者の試算は低圧蓄電所の売上試算ツールで検算できます。
業者の説明で注意したい点はありますか
利回りの数字より先に、前提と書面を確かめることが大切です。
上限価格の10円が続く前提の試算や、90%を超える約定率を置いた試算は、楽観的な前提であることが多いです。また、2026年10月時点で49.9kWに使える国・東京都の補助制度は公表資料で確認できないため、補助金を前提にした説明にも注意が必要です。低圧の接続のルールは国の審議会で見直しが議論されているため、議論の状況をどう説明しているかも比べる材料になります。
まとめ
- 公開価格は1基2,100万〜3,000万円程度ですが、含まれるものが業者ごとに違います。
- 接続契約済みの区画か、設備と工事の見積りだけかを最初に見分けます。
- 接続契約、価格の中身、収支の前提を書面で求めて比べます。
出力49.9kWの低圧蓄電所については、低圧蓄電所のご案内をご覧ください。
出典
- タンソーマンGX「系統用蓄電池 投資の基礎解説ブック 低圧編」(2026年10月版)
- 低圧蓄電所の販売価格は各社の公開ページ(2026年9〜10月)
※本記事は制度と市場の一般的な解説です。個別の投資を勧めるものではありません。