
群馬県と栃木県は、上位系まで考慮した空きのある変電所がそれぞれ14か所(14%)と4か所(4%)で、空きは群馬県東部と足利周辺に集まっています。土地は比較的探しやすい一方、系統の空きが限られる点が共通の課題です。
2県の変電所の空きはどれだけ違うのですか?
変電所の数はほぼ同じですが、上位系の空きは群馬県が14か所、栃木県が4か所で、群馬県のほうが多く残っています。
| 項目 | 群馬県 | 栃木県 |
|---|---|---|
| 配電用変電所 | 100か所 | 91か所 |
| 当該設備に空き | 65か所 | 49か所 |
| 上位系等考慮に空き | 14か所(14%) | 4か所(4%) |
| 出力制御の可能性有り | 86か所 | 87か所 |
| 空きが集まる地域 | 太田・桐生など県東部 | 足利周辺 |
当該設備の空きも、群馬県は約65%、栃木県は約54%で、群馬県のほうが高く出ています。ただし両県とも、出力制御の可能性が「有り」とされた変電所が8割を超え、県の大部分は上位系の混雑を前提に考える必要があります。
空きが県の一部に集まるのはなぜですか?
空きのある変電所が、混雑していない特定の上位系統につながっているためと読めます。
群馬県東部と足利周辺は隣り合う地域で、空きのある変電所が県境をはさんで集まっています。同じ県の中でも、どの上位系につながるかで状況が分かれることを示しています。県単位の割合だけで判断すると、空きの集まる地域を見落としたり、反対に県全体を過大に評価したりすることになります。
- 地域を分ける空きが集まる地域とそれ以外
- 空きの値を確かめる1か所あたりの空きは大きくない
- 土地を重ねる農地・区域・住宅との距離
- 事前相談接続先と工事の要否
空きが集まる地域ではどう考えればよいのですか?
候補になりやすい地域ですが、1か所あたりの空きは大きくないため、早めに確かめることが重要です。
群馬県東部も足利周辺も、空きのある変電所の値は大きくありません。複数の案件が同じ変電所に申し込めば、空きは早く埋まります。高圧の規模を検討する場合は、空きの値が計画する出力に見合うかを最初に確かめます。低圧の蓄電所は規模が小さいため、空きの値による制約は比較的受けにくいものの、同じ配電線に案件が集まる場合の扱いは事前相談で確かめます。
空きのない地域では検討の余地がないのですか?
余地はありますが、ノンファーム型接続を前提に、制御の影響を織り込めるかが判断の基準になります。
宇都宮周辺や群馬県の東部以外では、上位系等考慮が0の変電所が多くを占めます。この場合、混雑時に出力が制御されうることを前提に事業性を考えます。蓄電所は充電と放電の両方で系統を使うため、制御は両方向で確かめます。当該設備の空きが0の変電所は、配電用変電所の段階でも対策が必要になる可能性が高く、優先度を下げて考えます。
北関東の土地の条件で確かめることは何ですか?
平地の広さは利点になりますが、農地の扱いと周辺の住宅、山間部の災害の条件を確かめます。
- 農地の場合は、転用の可否と現況を確かめる
- 市街化調整区域などの区域の区分と、開発の扱いを自治体に確かめる
- 山間部では搬入路の幅と土砂災害の区域、積雪の条件を確かめる
- 蓄電所の設置に事前協議や住民説明を求める自治体のルールを確かめる
候補地がどの変電所につながるかは、地図上の距離だけでは決まりません。系統と土地の確認を並行して進めます。県ごとの集計は群馬県の配電用変電所の空き容量と栃木県の配電用変電所の空き容量にまとめています。
具体的な場面として、太田市や足利市の周辺で土地の提案を受けた場合は、最寄りの変電所の空きの値と、同じ変電所にすでに申込みが集まっていないかを事前相談で確かめます。宇都宮周辺で提案を受けた場合は、上位系の空きがないことを前提に、制御を織り込んだ試算が示されているかを確かめます。提案書に「空きあり」とだけある場合は、当該設備の空きを指しているのか、上位系等考慮の空きを指しているのかを区別して読みます。
北関東の2県は、平地が多く土地を確保しやすい点が利点ですが、その利点は系統の条件がそろって初めて活きます。土地の条件と系統の条件を同じ時期に確かめ、片方だけで判断しないことが手戻りを防ぎます。
まとめ
- 上位系等考慮の空きは群馬県14か所、栃木県4か所で、空きは群馬県東部と足利周辺に集まっています。
- 空きが集まる地域でも1か所あたりの値は大きくないため、規模に見合うかを早めに確かめます。
- それ以外の地域はノンファーム型を前提にし、農地や災害など土地の条件と並行して確かめます。
出典
- 東京電力パワーグリッド 系統の予想潮流等に関する情報(2026年9月2日更新)
- 東京電力パワーグリッド 系統の予想潮流等に関する情報の利用における留意点
※本記事は制度と市場の一般的な解説です。個別の投資を勧めるものではありません。
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