タンソーマンGX 蓄電所の案件と用地

高圧・低圧 共通

東京都区部と多摩、同じ東京でも用地の傾向が違う理由

東京都区部は上位系まで空きのある変電所が15%にとどまり、土地も限られます。多摩は73%に空きがあり、区部より用地の選択肢が広がります。同じ東京でも、系統と土地の両面で条件が異なります。

区部と多摩で、変電所の空きはどれだけ違うのですか?

当該設備の空きはどちらもほぼ全数にありますが、上位系等考慮の空きは区部が49か所(15%)、多摩が71か所(73%)です。

項目 東京都(区部) 東京都(多摩)
配電用変電所 320か所 97か所
当該設備に空き 319か所 97か所
上位系等考慮に空き 49か所(15%) 71か所(73%)
上位系等考慮が0 271か所 26か所
上位系の空き10MW以上 48か所 66か所

区部は変電所の数が多いため、割合は低くても空きのある変電所が49か所あります。多摩は変電所の数こそ区部の3分の1以下ですが、上位系で10MW以上の空きがある変電所は66か所と区部を上回ります。

なぜ同じ都内で上位系の空きが違うのですか?

区部と多摩では配電用変電所がつながる上位の系統が異なり、混雑の度合いが違うためです。

多摩で上位系の空きが0となった26か所には、基幹系統の275kV設備が共通して挙がっており、特定の上位設備の系統に偏っていると読めます。区部は大部分の変電所で上位系の空きが0で、平常時出力制御の可能性が「有り」とされた変電所も271か所にのぼります。行政区分は同じ東京都でも、系統の状況は上位設備ごとに分かれます。

区部と多摩の用地の傾向

東京都区部

  • 上位系の空き:49か所
  • まとまった土地が少ない
  • 騒音・離隔・搬入路が課題
  • ノンファーム型の検討が多い

東京都多摩

  • 上位系の空き:71か所
  • 区部より土地の選択肢が広い
  • 住宅地との距離に配慮
  • 山間部は搬入路と土砂災害

東京電力パワーグリッド 系統の予想潮流等に関する情報(2026年9月2日更新)から集計。

区部で用地を探すときは何が課題になるのですか?

系統より先に、まとまった土地を確保すること自体が課題になります。

区部では上位系の空きがある変電所を先に一覧にし、その供給区域に近い候補地を探す順が効率的です。そのうえで、騒音や住宅との離隔、機器を運び込む搬入路など、周辺環境との関係を確かめます。上位系の空きが0の変電所の近くでも、ノンファーム型を前提に計画できる場合はあり、その場合は制御の見込みを事業計画に織り込めるかが判断の分かれ目になります。

区部では、建物の屋上や遊休地など、限られた面積で計画できるかも論点になります。小さな区画で計画する低圧の蓄電所は、面積の面で区部の制約と比較的なじみやすい形です。

多摩で用地を探すときは何に注意するのですか?

系統の条件は比較的良い一方、住宅地との距離と山間部の土地の条件に注意します。

  • 上位系等考慮に空きがある変電所の周辺を候補エリアにする
  • 住宅との距離、騒音、景観への影響を確かめる
  • 山間部では搬入路の幅と土砂災害の区域を確かめる
  • 空きが0の26か所がどの上位設備に属するかを把握し、同じ系統の変電所をまとめて除外する

多摩は空きのある変電所が多いぶん、申込みが集まりやすい地域でもあります。同じ変電所に複数の案件が申し込めば空きは減るため、候補地が見つかった段階で早めに事前相談に進むことが重要です。

二つの地域を比べるときの注意点は何ですか?

数字は2026年9月時点の目安で、可否と費用は事前相談と接続検討で確かめます。

一覧の空容量は月1回更新され、今回の公開分は前年度の大型連休期間の実績に基づく暫定的な算定です。空きがある変電所でも、バンク逆潮流対策などの工事費負担金がかかる場合があります。地域ごとの詳しい集計は東京都区部の配電用変電所の空き容量と東京都多摩地域の配電用変電所の空き容量にまとめています。

具体的な場面として、区部で倉庫跡地などの提案を受けた場合は、最寄りの変電所が上位系の空きのある49か所に含まれるかを先に照合します。含まれない場合は、制御を前提にした試算になっているかを確かめます。多摩で山林に近い土地の提案を受けた場合は、系統の条件より先に、搬入路と土砂災害の区域で候補から外れないかを確かめるほうが手戻りを防げます。

どちらの地域でも、一覧の変電所名と候補地の位置関係だけで接続先を決めつけず、事前相談の回答で確かめる点は共通です。

まとめ

  • 上位系等考慮の空きは区部が49か所(15%)、多摩が71か所(73%)で、つながる上位系統の違いが差を生んでいます。
  • 区部は土地の確保と周辺環境が課題で、ノンファーム型や小さな区画での計画が論点になります。
  • 多摩は系統の条件が比較的良い一方、住宅地や山間部の条件と申込みの集中に注意します。

出典

  • 東京電力パワーグリッド 系統の予想潮流等に関する情報(2026年9月2日更新)
  • 東京電力パワーグリッド 系統の予想潮流等に関する情報の利用における留意点

※本記事は制度と市場の一般的な解説です。個別の投資を勧めるものではありません。

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