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東京電力エリア10地域の配電用変電所を並べて比べる、空き容量の傾向

東京電力エリアの10地域では、変電所そのものの空きはどこでも多い一方、上位系まで考慮した空きは0%から73%まで大きく分かれます。地域の傾向は、二つの空きの差に表れます。

10地域の変電所は何か所あり、どれだけ空いているのですか?

2026年9月2日更新の一覧には10地域で計1,421か所の配電用変電所が掲載され、当該設備の空きはほとんどの地域で過半を占めます。

東京電力パワーグリッドの「系統の予想潮流等に関する情報」は、配電用変電所ごとに二つの空容量を示しています。一つは変電所の変圧器だけを対象にした「当該設備」の空き、もう一つは上位の送電線や変電所まで含めた「上位系等考慮」の空きです。次の表は、二つの空きを地域ごとに並べたものです。

地域 変電所数 当該設備に空き 上位系等考慮に空き 上位系で空きの割合
茨城県 117 74 0 0%
栃木県 91 49 4 4%
群馬県 100 65 14 14%
埼玉県 194 174 69 36%
千葉県 167 124 0 0%
東京都(区部) 320 319 49 15%
東京都(多摩) 97 97 71 73%
神奈川県 207 206 59 29%
山梨県 61 51 31 51%
静岡県(東部) 67 62 39 58%

当該設備の空きは、東京都区部・多摩・神奈川県ではほぼすべての変電所にあります。北関東の3県と千葉県では空きのない変電所も一定数ありますが、それでも過半に空きがあります。地域の違いがはっきり出るのは、右側の上位系等考慮の列です。

二つの空きの差は何を示しているのですか?

差が大きい地域ほど、変電所の手前ではなく、その上の送電線や変電所で混雑が起きていることを示しています。

当該設備に空きがあっても、上位系等考慮が0であれば、電気を上位の系統へ流す段階で受け入れの余裕がありません。この場合、混雑時に出力が制御される前提のノンファーム型での接続になりえます。仕組みは上位系とはで解説しています。

上位系等考慮で空きがある変電所の割合
  • 東京都(多摩)73%
  • 静岡県(東部)58%
  • 山梨県51%
  • 埼玉県36%
  • 神奈川県29%
  • 東京都(区部)15%
  • 群馬県14%
  • 栃木県4%
  • 茨城県・千葉県0%

東京電力パワーグリッド 系統の予想潮流等に関する情報(2026年9月2日更新)から集計。

10地域はどのような型に分けられるのですか?

上位系等考慮の割合で並べると、空きがない型、一部に限られる型、比較的多い型の三つに分けられます。

  • 空きがない型:茨城県と千葉県です。全変電所で出力制御の可能性が「有り」と示され、ノンファーム型接続を前提にした検討が基本になります。
  • 一部に限られる型:栃木県・群馬県と、都市部の東京都区部・神奈川県・埼玉県です。北関東では空きが県東部や足利周辺に集まり、都市部では空きのある変電所の数は多いものの割合は高くありません。
  • 比較的多い型:東京都多摩・静岡県東部・山梨県です。出力制御の可能性が「有り」とされた変電所の数もほかの地域より少なく出ています。

同じ型でも事情は異なります。都市部は変電所の数そのものが多いため、割合が低くても空きのある変電所の数では北関東を上回ります。東京都区部は割合15%でも49か所あり、栃木県の4か所とは状況がまったく違います。

比較表はどの場面で使えばよいのですか?

探す地域の見当をつける最初の段階で使い、個別の候補地の判断には使いません。

割合の高い地域にも空きのない変電所はあり、割合の低い地域にも空きのある変電所はあります。実際に接続できるかは、候補地がつながる変電所とその上位系の状況で決まります。比較表を使う手順は次のとおりです。

  1. 比較表で、上位系の空きを前提にするか、ノンファーム型を受け入れるかの方針を決める
  2. 方針に合う地域の一覧から、上位系等考慮の値が大きい変電所を抜き出す
  3. その変電所の周辺で、用途地域や住宅との距離など土地の条件を確かめる
  4. 候補地が決まったら、事前相談でつながる変電所と配電線を確かめる

変電所数が多い都市部では、割合より空きのある変電所の実数で比べるほうが探しやすくなります。反対に山梨県や静岡県東部は変電所の数が少ないため、少数の申込みで状況が変わりやすい点に注意が必要です。

数字を読むときに気をつける点は何ですか?

空容量は月1回更新される目安で、接続の可否や費用を約束するものではありません。

今回の公開分は、前年度の大型連休期間の需要・潮流実績をもとにした暫定的な算定とされています。また、空きがある変電所でも、バンク逆潮流対策などが必要になり、工事費負担金を求められる場合があります。地域の比較は、あくまで探す範囲を絞るための材料と位置づけます。各地域の詳しい集計は東電エリア10地域の配電用変電所の空き容量を比較にまとめています。

まとめ

  • 10地域の配電用変電所は計1,421か所で、当該設備の空きはどの地域でも過半を占めます。
  • 上位系等考慮の空きは茨城県・千葉県の0%から東京都多摩の73%まで分かれ、二つの空きの差が上位の混雑を表します。
  • 比較表は探す地域の見当をつけるために使い、可否と費用は事前相談と接続検討で確かめます。

出典

  • 東京電力パワーグリッド 系統の予想潮流等に関する情報(2026年9月2日更新)
  • 東京電力パワーグリッド 系統の予想潮流等に関する情報の利用における留意点

※本記事は制度と市場の一般的な解説です。個別の投資を勧めるものではありません。

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