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高圧・低圧 共通

茨城県と千葉県は変電所の空きがあっても上位系統で詰まる、その読み方

茨城県と千葉県では、配電用変電所の6〜7割に空きがあるにもかかわらず、上位の送電線・変電所まで考慮すると空きのある変電所は0か所です。変電所単体の空きと上位系の制約は別のものとして読む必要があります。

変電所に空きがあるのに、なぜ詰まると言えるのですか?

電気は配電用変電所で止まらず、その上の送電線や変電所へ流れるため、上位のどこか一か所でも余裕がなければ受け入れられないからです。

2026年9月の一覧で、茨城県は117か所中74か所(約63%)、千葉県は167か所中124か所(約74%)の配電用変電所で当該設備に空きがあります。ところが上位系等考慮の空きは両県とも0か所で、平常時出力制御の可能性もすべての変電所で「有り」と示されています。

系統の階層と空きの判定
  • 基幹系統広い範囲の電気を運ぶ送電線と変電所
  • 地域の上位系統配電用変電所の上につながる送電線・変電所。両県ではここまで含めると空きが0
  • 配電用変電所当該設備の空き。両県とも過半に空きがある
  • 配電線高圧・低圧の蓄電所が実際につながる線

上の階層のどこかに余裕がなければ、下の階層に空きがあっても受け入れられない。

当該設備の空きはまったく意味がないのですか?

意味はあり、候補を足切りする条件として使えます。

当該設備の空きが0の変電所は、配電用変電所の段階でも対策が必要になる可能性が高いため、候補から外すか優先度を下げます。両県では茨城県で43か所、千葉県で43か所が当該設備でも空きがない計算になります。上位系で差がつかない両県では、当該設備の空きの有無が候補を絞る数少ない手がかりになります。

上位系がゼロの地域で接続するとどうなるのですか?

混雑時に出力が制御される前提のノンファーム型での接続になりえます。

ノンファーム型は、系統に空きがない場合でも、混雑時の制御を条件に接続を認める考え方です。蓄電所は充電と放電の両方で系統を使うため、制御の影響は両方向で考える必要があります。放電側はノンファーム型の対象になりえますが、充電側は需要として容量の確保が必要で、制御への同意だけでは解決しません。詳しくは上位系とはで解説しています。

事前相談では何を確かめればよいのですか?

つながる変電所と配電線、制御の見込み、工事の要否の三点を確かめます。

  1. 接続先:候補地がどの配電用変電所・配電線につながるかは、地図上の距離だけでは決まりません。
  2. 制御の見込み:混雑による制御が起きやすい時間帯と、蓄電所が充放電したい時間帯の重なりを確かめます。
  3. 工事の要否:空きがある変電所でも、バンク逆潮流対策などで工事費負担金を求められたり、対策完了まで連系を待ったりする場合があります。

事前相談は空き容量の目安を聞く手続きで、正確な費用と工期は接続検討の回答で示されます。空きがないことを理由に、事前相談や接続検討の受付が制限されるわけではありません。

高圧と低圧で読み方は変わりますか?

読み方の基本は同じですが、制約が効いてくる場所と確かめる窓口が異なります。

高圧の蓄電所は規模が大きく、上位系の混雑と工事費負担金の影響を強く受けます。低圧の蓄電所は配電線につながる小規模な設備で、アグリゲーターや施工会社による用地の判定と現地調査を経て申込みに進むのが一般的です。どちらの場合も、両県で土地の価格や広さが魅力的に見えても、系統の確認を後回しにしないことが重要です。

両県の数字を読むときの注意点は何ですか?

一覧は月1回更新の目安で、今回の公開は前年度の大型連休期間の実績に基づく暫定的な算定です。

増強工事の進み方や算定方法の変更によって、数字は変わりえます。両県では「上位系の空きがある変電所を選ぶ」という探し方が取れないため、制御を織り込んだ事業性の検討と、事前相談による個別確認が中心になります。県ごとの集計は茨城県の配電用変電所の空き容量と千葉県の配電用変電所の空き容量にまとめています。

たとえば両県で土地の提案を受けた場合、提案書に「変電所に空きあり」とだけ書かれていれば、それが当該設備の空きを指しているのか、上位系等考慮の空きを指しているのかを確かめます。両県では後者が0のため、前者を指している可能性が高く、制御の前提が試算に入っているかを合わせて確かめます。

まとめ

  • 茨城県・千葉県は配電用変電所の過半に空きがある一方、上位系等考慮の空きは0か所です。
  • 当該設備の空きは足切りの条件として使い、上位系の制約はノンファーム型接続として織り込みます。
  • 接続先・制御の見込み・工事の要否は、事前相談と接続検討で確かめます。

出典

  • 東京電力パワーグリッド 系統の予想潮流等に関する情報(2026年9月2日更新)
  • 東京電力パワーグリッド 系統の予想潮流等に関する情報の利用における留意点

※本記事は制度と市場の一般的な解説です。個別の投資を勧めるものではありません。

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