タンソーマンGX 蓄電所の案件と用地

低圧(49.9kW)

「上限価格=収入単価」は誤り、上限と約定単価の違いを整理

一次調整力の上限価格は「最高でもこの価格まで」という天井であり、その価格で約定するわけではありません。収支は上限より低い約定単価を前提に確認する必要があります。

上限価格とは何ですか?

需給調整市場で入札できる価格の天井であり、収入単価そのものではありません。

低圧蓄電所の収入の中心は一次調整力の待機の対価で、単位は円/ΔkW・30分です。入札は実需給の前日に締め切られ、その日のうちに約定が決まります。上限価格は、この入札で付けられる価格の最高値を定めたものです。市場の仕組みは低圧の系統用蓄電池 総合ガイドで整理しています。

上限価格はどのように変わってきたのですか?

一次調整力の上限価格は、19.51円から15.00円、10.00円へと段階的に引き下げられています。

一次調整力の上限価格の推移(円/ΔkW・30分)
  • 当初19.51円
  • 2026年3月14日〜15.00円
  • 2026年9月1日〜10.00円
  • 示された方針7.21円まで段階的に

上限は天井であり、約定単価はこれ以下になる。

約定単価は上限とどう違うのですか?

約定単価は入札の結果として実際に決まる価格で、上限以下の水準になります。

2025年度の一次調整力の月別平均落札単価は、蓄電池が8.82〜13.52円/ΔkW・30分でした(EPRX)。当時の上限19.51円と比べると、平均の落札単価は上限を下回っています。上限が引き下げられた現在、上限の10円が続く前提で試算すると、収入を過大に見積もることになります。

用語 意味 収支での扱い
上限価格 入札できる価格の天井 収入単価として使わない
約定単価 入札の結果決まる価格 収支の前提にする
平均落札単価 一定期間の約定単価の平均 前提の妥当性を確認する目安

収支の試算で確認することは何ですか?

単価の前提が上限か約定単価か、約定率と約定コマ数がどう置かれているかを確認します。

  • 単価に上限の10円をそのまま使っていないか
  • 上限の引き下げ方針が反映されているか
  • 1日の約定コマ数と約定率が開示されているか
  • アグリゲーター手数料と充電の電力費を差し引いているか

収入がどのように届くかは需給調整市場で蓄電所オーナーに届くお金の流れもご覧ください。

上限の引き下げは、低圧蓄電所にどう影響するのですか?

約定単価の水準が下がる方向に働くため、単価の前提を保守的に置く必要があります。

上限の引き下げは、入札できる価格の天井が下がることを意味します。これまで上限近くで約定していた時間帯があれば、その分の単価は下がります。一方で、約定率やコマ数は需給の状況によって変わるため、単価だけで収支が決まるわけではありません。試算を受け取った際は、単価・約定率・コマ数のどれを、どの時点の実績に基づいて置いているかを確認します。前提が古い年度の実績のままになっていないかを確かめることが大切です。複数の単価で試算した結果を並べてもらい、単価が下がった場合の収支の変化を把握しておくと、判断の材料になります。上限の推移と平均落札単価の両方を確認する姿勢が、前提の誤りを防ぎます。

まとめ

  • 上限価格は入札の天井であり、その価格で約定するわけではない
  • 上限は19.51円から15.00円、10.00円へ引き下げられ、さらに7.21円までの方針が示されている
  • 収支は上限ではなく約定単価・約定率・コマ数の前提で確認する

出力49.9kWの低圧蓄電所については、低圧蓄電所のご案内をご覧ください。

出典

  • 系統用蓄電池 解説ブック 2026(低圧編)
  • 電力需給調整力取引所(EPRX) 2025年度取引実績
  • 資源エネルギー庁 需給調整市場の上限価格に関する資料

※本記事は制度と市場の一般的な解説です。個別の投資を勧めるものではありません。

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