タンソーマンGX 蓄電所の案件と用地

低圧(49.9kW)

約定率とは?低圧蓄電所の収支を左右する割合と90%前提の注意

約定率とは、入札したコマのうち実際に落札されたコマの割合です。低圧蓄電所の売上に直接効くため、試算が何%を前提にしているかを最初に確認します。

約定率は売上にどう効くのですか

売上は「出力×単価×約定したコマ数」で決まるため、約定率に比例して増減します。

1日は30分×48コマ、1年で17,520コマです。出力49.9kWの低圧蓄電所で、平均の約定単価が同じでも、約定率が90%か70%かで年間の売上は大きく変わります。解説ブックの計算例では、単価10円のとき約定率90%で約787万円、70%で約612万円です。これは計算の例で、見積りや収益の見込みではありません。

単価10円のときの年間売上(計算の例)
  • 約定率90%約787万円
  • 約定率70%約612万円

49.9kW×17,520コマ×単価×約定率。解説ブック低圧編の計算例。

なぜ90%を超える前提には注意が必要なのですか

90%を超える約定率は、楽観的な前提であることが多いためです。

入札したコマが全部落札されるとは限りません。募集量や他の参加者の入札、上限価格の変更によって、約定しないコマが生じます。上限価格は2026年3月14日に15.00円、9月1日に10.00円へ引き下げられ、7.21円までの段階的な引き下げ方針も示されています。単価と約定率の両方を下げても成り立つかを確かめることが、試算の読み方の基本です。

低圧蓄電所の約定率は誰が決めるのですか

どのコマにいくらで入札するかはアグリゲーターが判断するため、オーナーが直接決めるものではありません。

低圧蓄電所はアグリゲーターが束ねて入札します。充電をいつするか、どのコマに出すかも含めて運用の判断はアグリゲーターにあり、約定率はその運用と市場の状況の結果として表れます。比べるときは、過去の実績値なのか想定値なのかを確認します。

試算を受け取ったら何を確認すればよいですか

前提の約定率、単価、差し引く費用を一覧で確認します。

  • 約定率の前提が何%で、根拠が実績か想定か
  • 単価を下げた場合、約定率を70%にした場合の数字があるか
  • アグリゲーター手数料、充電の電力費、保守費を差し引いているか

約定率を変えた試算は低圧蓄電所の売上試算ツールで確認できます。全体像は低圧の系統用蓄電池 総合ガイドをご覧ください。

約定率と稼働率は同じ意味ですか

同じではありません。約定率は入札したコマのうち落札された割合で、設備が動いていた時間の割合とは別の指標です。

設備が問題なく動いていても、入札が落札されなければ売上にはなりません。逆に、約定率が高くても、停止によって応動できなかったコマがあればペナルティの対象になります。資料に「稼働率」と書かれている場合は、その数字が何を分母にした割合なのかを確認してください。

また、全コマに入札する前提なのか、充電の時間を除いたコマに入札する前提なのかによっても、同じ約定率の意味は変わります。

なお、約定率を変えた場合の差は単価が低いほど金額としては小さくなりますが、割合としては同じだけ効きます。単価7円・5円・3円の各ケースでも、約定率90%と70%の両方を並べて確認すると、前提に対する収支の耐性が分かります。

まとめ

  • 約定率は、入札したコマのうち落札されたコマの割合です。
  • 売上は約定率に比例するため、90%を超える前提は楽観的なことが多い点に注意します。
  • 単価と約定率を下げた場合の試算があるかを確認します。

出力49.9kWの低圧蓄電所については、低圧蓄電所のご案内をご覧ください。

出典

  • タンソーマンGX「系統用蓄電池 投資の基礎解説ブック 低圧編」(2026年10月版)
  • 電力需給調整力取引所(EPRX)の公表資料

※本記事は制度と市場の一般的な解説です。個別の投資を勧めるものではありません。

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