
二次調整力①とは、需給調整市場の5つの商品のうち、一次調整力に次いで速い調整力です。上限価格は一次調整力と同じ区分に置かれ、高圧の蓄電所では他の商品と組み合わせて入札する候補の一つになります。
二次調整力①は5つの商品のどこに位置するのか
二次調整力①は、応動の速い順に並べたとき2番目に位置する商品です。需給調整市場では、指令や周波数の変化に応える速さによって調整力を5つに分け、一般送配電事業者がそれぞれを確保しています。最も速い一次調整力が最初の揺れを打ち消し、二次調整力①はそれに続いてずれを埋める役割を担います。
一次調整力
- 周波数を自ら検知
- 10秒以内に自動で応動
- 上限10円
二次調整力①
- 一次に次ぐ速さ
- 前日・30分単位で取引
- 上限は一次と同じ区分(10円)
二次②・三次
- より長い時間のずれに応じる
- 二次②・三次①の上限は7.21円
- 三次②が最も遅い
上限は2026年9月1日の実需給分から。具体的な応動時間の数値は本記事では扱わない。
二次調整力①の取引はどのように変わってきたのか
二次調整力①は、2024年4月に一次・二次②とともに取引が始まった、比較的新しい商品です。需給調整市場は2021年4月に三次調整力②から開設され、2022年4月に三次調整力①が加わりました。2026年3月14日には一次〜三次①の取引が前日・30分単位に移行し、2026年9月1日の実需給分からは一次・二次①・複合商品の上限価格が10.00円/ΔkW・30分になりました。
蓄電所は二次調整力①とどう関わるのか
蓄電所が二次調整力①にどれだけ入札するかは、アグリゲーターが市場の動きを見て決めます。高圧の蓄電所は複数の商品を組み合わせて入札できます。一方、出力49.9kWの低圧蓄電所は一次調整力のオフライン枠に束ねて参加するのが中心です。
- 委託先がどの商品を中心に運用する方針か
- 月ごとの報告で、商品別の約定コマと単価が分かるか
- 試算の単価が、商品ごとの上限価格の違いを反映しているか
5つの商品全体の違いは需給調整市場の5つの商品で、商品の組み合わせの考え方は収入源の組み合わせはアグリゲーターが決めるで説明しています。
二次調整力①についてよくある誤解は何か
よくある誤解は、二次調整力①は一次より遅いので単価も必ず低いと考えることです。二次調整力①の上限は一次と同じ区分で、上限の面では二次②・三次①より高く置かれています。ただし、上限は「最高でもこの価格」という意味で、実際の単価は市場の状況で決まります。
もう一つは、商品を自分で選べると考えることです。どの商品に配分するかはアグリゲーターの運用で決まるため、オーナーは方針と報告を確かめる立場にあります。
まとめ
- 二次調整力①は、一次調整力に次いで速い需給調整市場の商品です。
- 2024年4月に取引が始まり、上限は一次と同じ区分で2026年9月から10円です。
- どの商品にどう配分するかはアグリゲーターが決めるため、方針と商品別の報告を確かめます。
出力49.9kWの低圧蓄電所については、低圧蓄電所のご案内をご覧ください。
出典
- 株式会社タンソーマンGX「系統用蓄電池 投資の基礎解説ブック 高圧編」(2026年10月)
- 株式会社タンソーマンGX「系統用蓄電池 投資の基礎解説ブック 低圧編」(2026年10月)
※本記事は制度と市場の一般的な解説です。個別の投資を勧めるものではありません。