補助金・助成金

住宅エコリフォーム推進事業は終了|マンションの省エネ改修に使える国の補助金

タンソーマン 事務局・

この記事は2026年10月時点の情報です。国土交通省の「住宅エコリフォーム推進事業」は、住宅をZEHレベルの高い省エネ性能へ改修する取組を支援する事業として令和4年度・令和5年度に募集が行われました。令和5年度分は2023年7月3日に補助金申請額が予算上限に達して交付申請の受付を終了し、令和6年度は予算の都合により新規募集は行われていません(令和4年度・5年度に全体設計承認を受けて継続している事業の申請のみ受付)。2026年度にマンションや戸建住宅の省エネリフォームで国の補助を受ける場合は、「住宅省エネ2026キャンペーン」の「みらいエコ住宅2026事業(リフォーム)」や「先進的窓リノベ2026事業」などが対象になります。いずれも予算上限に達し次第受付終了で、交付申請の予約は遅くとも2026年11月16日まで、交付申請は遅くとも2026年12月31日までです。

本記事では、住宅エコリフォーム推進事業の過去の内容を整理したうえで、マンションの省エネリフォームに使える2026年度の国の補助金と、断熱改修を進める際のポイントを解説します。

住宅エコリフォーム推進事業とは(過去の制度)

住宅エコリフォーム推進事業は、住宅ストックの省エネ化を推進するため、住宅をZEHレベルの高い省エネ性能へ改修する取組を支援する国土交通省の事業でした。申請はデジタル庁が運営する電子申請システム「jGrants」で行われ、事業者登録の前にGビズIDの取得が必要でした。

令和5年度の補助内容

項目 内容
対象事業 住宅をZEHレベルの高い省エネ性能へ改修することを目的とした、省エネ診断、省エネ設計等、省エネ改修(建替えを含む)。令和5年4月1日以降に契約し、事業者登録後に工事着手したもの
省エネ診断 補助率1/3
省エネ設計等・省エネ改修(建替えを含む) 補助限度額35万円/戸(補助対象費用の40%を限度)
事業者登録の受付期間 令和5年4月28日~12月15日
交付申請の受付期間 令和5年5月26日~予算上限に達するまで(遅くとも令和6年1月19日まで)

令和5年度は、2023年7月3日時点で補助金申請額が予算上限に達したため、交付申請の受付が終了しました。令和4年度は、省エネ改修の補助限度額が戸建住宅512,700円/戸、共同住宅2,500円/㎡等とされていました。国土交通省が公表している令和7年度事業の事務事業者の公募一覧にも、住宅エコリフォーム推進事業は掲載されていません。

2026年度にマンションの省エネリフォームで使える国の補助金

2026年度は、国土交通省・環境省・経済産業省の「住宅省エネ2026キャンペーン」として、リフォームに使える次の事業が実施されています。予算の執行状況(補助金申請額の割合)は、2026年10月22日時点のキャンペーン公式サイトの公表値です。

事業 主な対象 予算に対する申請額の割合(10月22日時点)
みらいエコ住宅2026事業(リフォーム) 躯体(床・壁・天井)の断熱改修を含む、幅広いリフォーム工事 10%
先進的窓リノベ2026事業 高い断熱性能を有する製品を用いた開口部の改修 31%
給湯省エネ2026事業 高い性能を有する高効率給湯器の設置(新築を含む) 52%
賃貸集合給湯省エネ2026事業 賃貸集合住宅における小型の省エネ型給湯器の交換 62%

各事業とも、予算上限(100%)に達し次第、交付申請(予約を含む)の受付を終了します。

みらいエコ住宅2026事業(リフォーム)

みらいエコ住宅2026事業のリフォームは、戸建住宅・共同住宅等の別を問わず、既存住宅に省エネ改修や子育て対応改修等を行う事業を支援します。予算は300億円(国土交通省)です。

  • 対象となる方:登録された「みらいエコ住宅事業者」と工事請負契約等を締結してリフォーム工事をする、住宅の所有者等。共同住宅等の管理組合・管理組合法人や賃借人も含まれます。
  • 対象となる住宅:平成28年12月31日以前に新築されたことが登記事項証明書で確認できる住宅(マンション、二世帯住宅、長屋を含む)。
  • 要件化工事:外皮に面する開口部を有する1つの居室(トリガールーム)で、あらかじめ定められた組み合わせの断熱改修等を行うことが補助を受ける条件です。トリガールームの天井が上階の部屋と接している場合、または床が下階の部屋と接している場合は、当該部位の躯体の断熱改修は行われたものとみなすことができます。
  • 補助対象工事:開口部の断熱改修、躯体の断熱改修、特定エコ住宅設備(高効率給湯器、高効率エアコン)の設置、エコ住宅設備(太陽熱利用システム、節水型トイレ、高断熱浴槽、節湯水栓、蓄電池、第一種換気設備)の設置、子育て対応改修、防災性向上改修、バリアフリー改修など。
  • 工事着手の期間:2025年11月28日~遅くとも2026年12月31日まで(予算上限に達した場合は当該時点まで)。工事請負契約より前に工事に着手した場合は対象外です。
住宅の新築時期 義務基準に相当する工事(開口部+躯体の断熱改修+特定エコ住宅設備の設置) 次世代省エネ基準に相当する工事(開口部+躯体の断熱改修)
~平成3年 100万円/戸 50万円/戸
平成4年~平成28年 80万円/戸 40万円/戸

補助額は、補助対象工事ごとに定められた額の合計で、上表の補助上限額が適用されます。1つの交付申請の補助額合計は5万円以上である必要があります(他の構成事業で交付決定を受けている場合は2万円以上)。

先進的窓リノベ2026事業

先進的窓リノベ2026事業(断熱窓への改修促進等による住宅の省エネ・省CO2加速化支援事業)は、環境省の事業で、予算は1,125億円(令和7年度補正予算)です。戸建・集合住宅によらず、既存の住宅の所有者等が登録された「窓リノベ事業者」と契約し、窓(ガラス)を断熱性能の高い製品に交換するリフォーム工事が対象です。窓の交換と同一契約内で同時に行うドアの交換も補助対象になります。

  • 対象工事:ガラス交換、内窓設置、外窓交換(カバー工法・はつり工法)、ドア交換(カバー工法・はつり工法)
  • 補助額:設置する製品の性能と大きさ、住宅の建て方(戸建住宅、低層集合住宅〈地上3階建以下〉、中高層集合住宅〈地上4階建以上〉)に応じた製品ごとの定額の合計
  • 補助上限:住宅は1戸あたり100万円。1申請あたりの合計補助額が5万円以上の工事が対象
  • 対象となる方:住宅の所有者等(集合住宅の管理組合・管理組合法人、賃借人を含む)
  • 工事着手の期間:2025年11月28日~遅くとも2026年12月31日まで(予算上限に達した場合は当該時点まで)

外気に面していない窓やドア(玄関が内廊下に面している集合住宅のドア等)の交換、ドア交換のみの工事、施主支給による工事、中古品や展示品を用いた工事などは補助対象になりません。過去の先進的窓リノベ事業(令和4年度補正予算第2号、2024事業、2025事業)で補助金の交付を受けた開口部も対象外です。

申請期間

手続き みらいエコ住宅2026事業(リフォーム)・先進的窓リノベ2026事業
交付申請の予約 申請開始~遅くとも2026年11月16日まで(予算上限に達した場合は当該時点まで)
交付申請 申請開始~遅くとも2026年12月31日まで(予算上限に達した場合は当該時点まで)

交付申請の手続きは、登録事業者(みらいエコ住宅事業者・窓リノベ事業者)が工事発注者に代わって行い、交付を受けた補助金は工事発注者に還元されます。

併用のルール

  • 先進的窓リノベ2026事業の要件を満たす開口部の設備は、先進的窓リノベ2026事業へ交付申請し、みらいエコ住宅2026事業では補助を受けられません(先進的窓リノベ2026事業の申請額が予算上限に達するまでの期間に限ります)。
  • みらいエコ住宅2026事業で補助を受けたリフォーム工事は、給湯省エネ2026事業・賃貸集合給湯省エネ2026事業で重複して補助を受けることはできません。
  • 地方公共団体の住宅リフォーム支援制度のうち、国費が充当されている制度は、住宅省エネ2026キャンペーンの各事業と併用できません。お住まいの地域の制度は、住宅リフォーム推進協議会の「地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト」で確認できます。

断熱・窓リフォームで省エネ効果を高めるポイント

断熱材の施工や断熱性能の高い窓への交換を行うと、室内の熱が外部に逃げにくくなり、冷暖房の使用量を抑えられます。電気代やガス代の削減とあわせて、家庭からのCO2排出量の削減にもつながります。部屋ごとの温度差が小さくなることで、冬場の室内環境の改善も期待できます。

断熱材の主な種類

種類 代表的な素材 主な特徴
無機繊維系 グラスウールなど 燃えにくく、比較的安価。湿気を含むと断熱性が低下するため、防湿施工が重要
天然素材系 羊毛(ウールブレス)など 調湿性がある一方、費用は高めになりやすい
発泡プラスチック系 硬質ウレタンフォームなど 断熱性・気密性を確保しやすく、湿気に強い。火に弱い素材もある

窓については、内窓の設置や複層ガラスへの交換が代表的な方法です。Low-E複層ガラスは、ガラス表面の特殊な金属膜が放射による熱の移動を抑え、断熱性を高めます。

マンションのリフォームで確認しておきたいこと

  • 専有部分と共用部分:マンションでは、窓サッシや玄関ドアが管理規約で共用部分とされている場合があり、その場合は個人の判断で交換できず、管理組合の承認や管理組合としての工事が必要になります。内窓の設置は、既存窓の内側に新たな窓を取り付ける工事のため、検討しやすい方法の一つです。
  • 管理規約の確認:床材の変更や水回りの配管位置の変更は、管理規約で制限されている場合があります。工事の前に管理組合へ確認しましょう。
  • 管理組合による申請:みらいエコ住宅2026事業・先進的窓リノベ2026事業とも、共同住宅等の管理組合・管理組合法人も補助対象者に含まれます。
  • 補助対象住宅の確認:みらいエコ住宅2026事業のリフォームは、原則として平成28年12月31日以前に新築された住宅が対象です。築年数によって補助上限額も異なります。

施工会社を選ぶときのポイント

  • 補助金を利用する場合は、各事業に登録された事業者(みらいエコ住宅事業者・窓リノベ事業者)と契約する必要があります。登録事業者は各事業の公式サイトで検索できます。
  • 工事請負契約の前に着工した工事は補助対象外です。契約日と着工日の順序を施工会社と確認しておきましょう。
  • 予算上限に達し次第受付が終了するため、交付申請の予約に対応しているかや、申請のスケジュールを事前に確認しておくと安心です。
  • 複数の工事を同じ施工会社にまとめて依頼すると、足場の設置などの共通費用を抑えられる場合があります。

よくある質問

住宅エコリフォーム推進事業は現在も申請できますか?

申請できません。令和5年度分は2023年7月3日に予算上限に達して受付を終了し、令和6年度は新規募集が行われていません。

マンションの窓リフォームに使える補助金はありますか?

2026年度は先進的窓リノベ2026事業が実施されており、戸建・集合住宅を問わず対象です。補助上限は1戸あたり100万円で、交付申請は遅くとも2026年12月31日まで(予算上限に達した場合は当該時点まで)です。

新築マンションの購入にも使えますか?

本記事で紹介したリフォーム向けの事業は既存住宅が対象です。みらいエコ住宅2026事業には新築住宅向けの補助もありますが、対象となる住宅の性能や世帯の要件が別に定められています。

まとめ

住宅エコリフォーム推進事業は令和5年度分が予算上限到達で受付を終了し、令和6年度は新規募集が行われていません。2026年度にマンションの省エネリフォームを行う場合は、住宅省エネ2026キャンペーンのみらいエコ住宅2026事業(リフォーム)や先進的窓リノベ2026事業が対象となり、管理組合による申請も可能です。いずれも予算上限に達し次第受付が終了し、交付申請の予約は遅くとも2026年11月16日まで、交付申請は遅くとも2026年12月31日までです。工事を検討している場合は、管理規約の確認と登録事業者への相談を早めに進めましょう。

参考資料

著者のプロフィール

タンソーマン 事務局
株式会社タンソーマンGXのメディア編集長です!日々、脱炭素に関わる情報を発信しています♪

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