タンソーマンGX 蓄電所の案件と用地

低圧(49.9kW)

低圧蓄電池は容量市場に出られない?1,000kW要件と収入源の整理

低圧の系統用蓄電池(低圧蓄電所)は、容量市場に最低1,000kWの要件があるため、出力49.9kWの1基だけでは参加できません。収入の中心は需給調整市場の一次調整力で、卸電力市場の値差は収入の一部です。

本記事では、低圧の系統用蓄電池(低圧蓄電所・低圧蓄電池、出力50kW未満・49.9kW級)の収入源を3つの市場に分け、それぞれの位置づけを2026年10月時点で整理します。全体像は低圧の系統用蓄電池 総合ガイドをご覧ください。

低圧蓄電池は容量市場に参加できますか

容量市場は最低1,000kWの要件があり、49.9kW単独では参加できません。

容量市場は将来の供給力(kW)に対して対価が払われる市場です。高圧の2MW級の蓄電所は対象になり得ますが、低圧の1基は規模が届きません。容量市場の仕組みは容量市場とは何かで解説しています。

低圧蓄電所の収入源はどう整理できますか

収入源は需給調整市場(ΔkW)、卸電力市場(kWh)、容量市場(kW)の3つで、低圧蓄電所では需給調整市場が中心です。

3つの市場と低圧蓄電所の位置づけ

需給調整市場(ΔkW)

  • 収入の中心
  • 主に一次調整力のオフライン枠
  • 待機そのものに対価

卸電力市場(kWh)

  • 昼夜の値差を取る運用
  • 収入の一部

容量市場(kW)

  • 最低1,000kWの要件
  • 49.9kW単独では参加できない

タンソーマンGX「系統用蓄電池 投資の基礎解説ブック 低圧編」(2026年10月版)より。

収入源 売るもの 低圧蓄電所での位置づけ
需給調整市場 ΔkW(出力を増減できる能力) 収入の中心
卸電力市場 kWh(電力量) 値差を取る運用。収入の一部
容量市場 kW(将来の供給力) 単独では参加できない

なぜ需給調整市場が収入の中心になるのですか

2026年度から低圧の受電点で計測する設備も需給調整市場の全商品に参加できるようになり、一次調整力では蓄電池が高い単価で評価されているためです。

一次調整力は周波数の変化を設備が自ら検知し、10秒以内に自動で応じる最も速い調整力です。2025年度の月別平均落札単価は、蓄電池が8.82〜13.52円/ΔkW・30分、火力が2.05〜3.39円でした(EPRX)。ただし最低入札量は1MWのため、アグリゲーターが束ねて入札します。仕組みは低圧蓄電所が需給調整市場に入る仕組みをご覧ください。

収入源の組み合わせは誰が決めるのですか

どのコマに入札し、いつ充電するかは、運用を委託したアグリゲーターが市場の動きを見て決めます。

オーナーが市場の画面を見る必要はありませんが、方針と実績の開示を契約で確かめておくことが大切です。売上の目安は低圧蓄電所の売上試算ツールで確かめられます。

高圧の蓄電所と比べると参加できる市場はどう違いますか

高圧(2MW・8MWh級)は一次〜三次調整力、卸電力、容量の各市場に参加できますが、低圧は一次調整力が中心です。

低圧蓄電所は、市場の選択肢が少ないかわりに、高圧受変電設備が要らず、約40〜150㎡の土地で始められます。申込みからおおむね6か月〜1年で運転を始められる場合もあります。収入源が一次調整力に偏るため、単価の変化が売上に直接効く点を前提に、複数の単価で収支を確かめておくことが大切です。

まとめ

  • 容量市場は最低1,000kWの要件があり、49.9kW単独では参加できません。
  • 低圧蓄電所の収入の中心は需給調整市場の一次調整力で、卸電力市場の値差は一部です。
  • 収入源の組み合わせはアグリゲーターが決めるため、方針と開示を契約で確かめます。

出力49.9kWの低圧蓄電所については、低圧蓄電所のご案内をご覧ください。

出典

  • タンソーマンGX「系統用蓄電池 投資の基礎解説ブック 低圧編」(2026年10月版)
  • 電力需給調整力取引所(EPRX)「2025年度の取引実績について」(2026年6月)

※本記事は制度と市場の一般的な解説です。個別の投資を勧めるものではありません。

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