
低圧の系統用蓄電池(低圧蓄電所)の公開されている販売価格は、1基あたりおおむね2,100万〜3,000万円です。ただし土地、工事費負担金、税、接続の状態が含まれるかどうかが会社ごとに違うため、表面の金額だけでは比べられません。
本記事では、低圧の系統用蓄電池(低圧蓄電所・低圧蓄電池、出力50kW未満・49.9kW級)の価格の中身を項目に分け、比べる前に揃える点を説明します。全体像は低圧の系統用蓄電池 総合ガイドをご覧ください。
低圧蓄電所の価格相場はいくらですか?
販売会社が公開している価格は、1基あたりおおむね2,100万〜3,000万円です(解説ブック低圧編、2026年10月時点)。
これは出力49.9kW・容量200kWh前後の設備を前提にした価格帯です。小さい分、容量あたりの単価は高圧より割高になります。
価格には何が含まれているのですか?
設備と工事は共通ですが、土地、工事費負担金、税、諸手続きは含むかどうかが案件ごとに違います。
- 設備と工事蓄電池、PCS、EMS、基礎、フェンス、連系盤
- 土地含むか別か。購入か借地か
- 工事費負担金電力会社に払う系統側の工事費。設計まで未確定が多い
- 接続の状態接続契約まで済んだか、これから申し込むか
- 税と諸手続き税込か税抜か。消防の届出、保安、アグリゲーター初期費用
同じ価格でも何が違うのですか?
「土地・設備・接続契約済み」と「設備と工事だけ、土地と負担金は別、接続はこれから」は、別の商品です。
後者は土地代と負担金を足す必要があり、さらに連系できないリスクを買い手が引き受けることになります。見積りが設備と工事だけなら、その区画が電力網につながるかはまだ分かりません。
| 確かめること | 見方 |
|---|---|
| 設備と工事 | メーカーと型番、保証の年数 |
| 土地 | 含むか別か。借地なら地代と期間 |
| 工事費負担金 | 含むか別か。金額が決まっているか |
| 接続の状態 | 接続契約が成立した区画か |
| 税 | 税込か税抜か |
比べるときに何を揃えればよいですか?
土地・負担金・税込か税抜かを揃え、接続の状態を同じ段階で比べます。
土地が借地の場合は、販売価格に土地代が入らない代わりに地代が毎年の費用になります。購入と借地では分母と費用の両方が変わるため、同じ条件に直してから比べます。機器はメーカーと型番、保証の範囲と年数も揃えておくと、価格差の理由が見えやすくなります。
工事費負担金は、低圧では契約申込み後の技術協議で決まることが多く、金額を見てから設備と工事を発注するのが安全です。価格の揃え方は蓄電所の価格を比べる前に揃える3つのこと、負担金の決まり方は低圧蓄電所には接続検討も保証金もないで解説しています。
価格と収入はどう結び付けて見ますか?
揃えた投資額を分母に、複数の単価で売上を試算して比べます。
出力49.9kW・約定率90%の計算例では、単価10円で約787万円、5円で約393万円の年間売上です。低圧蓄電所の売上試算ツールで自分の前提を入れ、揃えた投資額と照らし合わせてください。
まとめ
- 公開されている低圧蓄電所の販売価格は、1基あたりおおむね2,100万〜3,000万円です。
- 土地、工事費負担金、税、接続の状態が含まれるかで、同じ金額でも別の商品になります。
- 比べるときは中身を揃え、負担金の金額を見てから発注するのが安全です。
出力49.9kWの低圧蓄電所については、低圧蓄電所のご案内をご覧ください。
出典
- 株式会社タンソーマンGX「系統用蓄電池 投資の基礎解説ブック 低圧編」(2026年10月) 第1章・第5章・第7章
※本記事は制度と市場の一般的な解説です。個別の投資を勧めるものではありません。