「SDGsって何だろう?」って考えたことはありませんか?

今回は、そんなあなたのために、SDGsが何かを分かりやすく説明します。

最後まで読むと、SDGsのことがよく分かるようになりますよ。

「SDGs」を小学校で習う漢字だけで説明すると

SDGsって何?

SDGsとは、地球上のすべての人が幸せに暮らせるようにするための目標のことです。
国や町、学校、家庭、そして私たち一人ひとりが力を合わせて、この目標を達成しようとしています。

例えば、ご飯を食べられない人がいない世界や、きれいな水が飲める世界、みんなが学校に行ける世界など、様々なことを考えてこの目標が作られました。

SDGsの目標は全部で17個あり、それぞれの目標が私たちの未来を明るくしてくれるように考えられています。

SDGsを守らなかったら、何が起こるの?

もし、SDGsを守らなかったら、地球や私たちの生活に色んな困ったことが起こってしまいます。

例えば、ゴミをいっぱい捨てたり、水や電気をむだ使いしたりすると、川や海が汚れて魚が住めなくなったり、森がなくなって動物たちが家を失ったりするかもしれません。

それに、地球がだんだん熱くなって、暑さや台風で大変なことになることも考えられます。

人々の間でも問題が起こるかもしれません。
みんなが平等に幸せに生きるためのルールを守らないと、一部の人たちだけが豊かで、他の人たちは貧しい生活をしなければならなくなるかもしれません。

そうならないためにも、SDGsを守る必要があります。

家庭で簡単にできること

SDGsを守らないと、地球が大変なことになることが分かりました。
だから、「自分にもできることはないかな?」と考えている人も多いでしょう。

そこで、家庭で簡単にできることを4つお話しします。

  • 使わない物を捨てないで、再利用すること
  • 食べ物を大切にすること
  • 水や電気を節約すること
  • まわりの人や動物にやさしくすること

使わない物を捨てないで、再利用すること

私たちの家には、使わなくなったおもちゃや服、本などたくさんの物があります。
これらの物をただ捨ててしまうのは、もったいないです。

なぜなら、新しい物を作るときには、たくさんの資源やエネルギーが必要だからです。
それに、捨てた物はゴミとして山や海に捨てられて、自然を汚してしまうこともあります。

そこで、私たちにできることは、使わなくなった物を再利用することです。

例えば、古いTシャツは雑きんにしたり、空になったペットボトルをリサイクルしたりできます。
また、読み終わった本は、友だちや学校の図書館に寄ふすることで、他の人もその本を楽しむことができます。

使わなくなった物を上手に再利用することで、新しい物を作るための資源やエネルギーを節約できます。
ゴミも減るので、地球にもやさしいです。

家族みんなで、使わない物をどう再利用するか考えると、新しいアイディアや遊びも生まれるかもしれませんね。

食べ物を大切にすること

食べ物は、私たちが元気に生きるためにとても大切なものです。
そして、食べ物を大切にすることは、SDGsの考え方の中にも入っています。

なぜなら、食べ物をむだにすると、農家の人たちの頑張りがむだになったり、土や水を使って作った食べ物が捨てられてしまうからです。

しかし、私たちは時々、食べ残したり、古くなった食べ物を捨てたりします。
つまり、食べ物をむだにしているのです。

そうならないためにも、自分が食べられる量をきちんと考えて、ちょうど良い量を取るようにしましょう。
また、食べ物が古くなる前に食べるように気を付けましょう。

食べ物を大切にすることで、地球にもやさしく、お金も節約できます。
そして、食べ物の大切さを知ることで、感謝の気持ちを育てることもできます。

だから、食べ物を無駄にしないように心がけて、家族みんなで協力しましょう。

水や電気を節約すること

私たちの日常生活には、水や電気がとても大切です。
朝起きたら顔を洗ったり、夜にゲームで遊んだりするのに使っています。

でも、水や電気は無限にあるわけではありません。
だから、私たちがむだ使いすると、どんどん少なくなってしまいます。

地球を守るためにも、歯を磨くときや手を洗うときに、水を出しっぱなしにしないようにしましょう。
電気のむだ使いもいけません。部屋を出るときや寝る前に、電気を消すようにしましょう。

また、テレビやゲームをしているときも、長時間つけっぱなしにしないように気をつけましょう。
水や電気を節約することで、家族のお金も節約できます。

もしかすると、節約を心がけて生活していると、おやつやおもちゃを買ってもらえるかもしれませんね。

私たち一人ひとりの小さな行動が、大きな力になることを忘れないでください。
毎日の生活の中で、水や電気を大切に使うことを心がけてみましょう。

まわりの人や動物にやさしくすること

まわりの人や動物にやさしくすることも、SDGsの大切な目標の一つです。
地球には私たち人間だけでなく、たくさんの動物たちが一緒に生きています。

私たち一人ひとりが、家族や友だち、まわりの人、そして、動物たちにやさしくすることで、地球はもっとあたたかく、平和な場所になります。

例えば、友達と遊ぶとき、一緒に楽しみながら遊ぶことはもちろん、助けることも大切です。
学校や家での言葉づかいに注意すること、困っている人を助けることで、まわりの人ともっと仲良くなれます。

それから、動物たちにやさしくすることも大切です。
公園や川で虫や魚、鳥を見かけたら、彼らをいじめたり、住む家をこわさないようにしたりしましょう。
家でペットを飼っている人は、毎日のごはんや水をきちんとあげて、大切に育てることも大切です。

毎日の中で、ちょっとした気配りや思いやりを忘れずに、まわりの人や動物にやさしく接してみましょう。
そうすることで、地球上のすべての生き物が幸せに暮らせるようになります。

全国の小学校での取り組み

全国の小学校では、SDGsに向けて、どんな取り組みを行っているのでしょうか。
ここからは、三つの小学校での取り組みを分かりやすく紹介します。

  • 高倉小学校
  • 安積第一小学校
  • 柴宮小学校

高倉小学校

高倉小学校では、SDGsについてみんなで学び、その大切さを感じる活動をしています。

まず、SDGsの17の目標をカードにして、教室のかべにはりました。
みんなが学んでいることが、SDGsのどの目標と関係があるのかを知るためです。

このカードのおかげで、普通の授業でも、SDGsについて考えることが多くなりました。

そして、3年生たちは「自分にできること」を考える活動をしています。
例えば、「給食を残さない」や「電気をしっかり消す」といったことを、みんなが毎日心がけるようにしています。

さらに、学校の「こころ元気委員会」というグループが、地球のためにできることを考えて、行動しています。
このグループは、学校の電気の使い方やエアコンの温度を調整することなど、地球を守るためを伝えています。

そして、この活動は他の子たちにも影響して、電気をきちんと消すことや、給食を残さないようにすることが当たり前になってきました。

このように、高倉小学校では、SDGsについて学ぶことで、実際に行動することが増えました。
例えば、5年生の社会の授業で「森と私たちの生活」というテーマで学ぶとき、SDGsの「陸の豊かさも守ろう」という目標を意識して、森を大切にすることの意味を深く考えました。

これらの活動のおかげで、高倉小学校の子どもたちはSDGsについての意識がとても高まったのです。

参照:郡山市立学校 SDGs教育実践事例集 p.7

安積第一小学校

安積第一小学校の5年生たちは「SDGs調査隊」という活動をしています。
まず、SDGsには17の大切な目標があります。

5年生たちは、自分が気になる1つの目標を選び、それについてたくさん調べました。
それから、図書館の本やインターネットを使って、どんなことができるのかを考えました。

次に、調べたことをみんなに伝えるためのプレゼンテーションを作りました。
ロイロノートというアプリを使って、分かりやすくまとめられました。
そして、4年生や先生たちの前で発表をしました。

この発表のおかげで、みんながもっとSDGsに興味を持つようになりました。

5年生たちは、学校のみんなにSDGsの大切さを伝えたいと思いました。
そこで、SDGsについての短い動画を作って、学校の放送でみんなに見せました。
動画では、電気や水を節約することや、給食を残さないことなど、自分たちにできることを伝えました。

また、SDGsすごろくやカルタを作って、遊びながらSDGsについて学びました。
特に、休み時間に1年生と一緒に遊んで、1年生にもSDGsのことを伝えられました。
さらに、学校のエコ委員会では、電気をむだに使わないように放送でお知らせをしています。

この活動のおかげで、5年生たちはSDGsのことをよく理解できたみたいです。
国語の授業で、SDGsについての文章を書く子も増えました。
先生たちは、子どもたちの学びや成長を感じることができました。

そして、5年生たちは、毎日の生活の中で、水や電気を節約することや、給食を残さないようにすることを心がけるようになりました。

家に帰っても、5年生たちはSDGsのことを考えながら生活しています。
冬休みが終わったあと、おうちの人からの手紙には、「子どもたちがSDGsを意識して生活している」というお話が書かれていました。

家でも電気や食べ物のむだを減らそうと努力しているようです。

参照:郡山市立学校 SDGs教育実践事例集 p.15

柴宮小学校

柴宮小学校には、学校に行くのがつらい子や、学校だと勉強しにくいと感じる子が何人かいます。
そんな子のために、学校は「SSR」という特別なサポートを始めました。

このSSRは、一人ひとりの子どもたちに合わせて学びを進められるプログラムです。
特別な部屋で、先生が一人ひとりの子どもと向き合って、学習のお手伝いをします。
その部屋では、同じSSRで学んでいる友だちとお話をしたり、助け合ったりもできます。

この活動のおかげで、学校に行くのがつらかった子どもたちが、学びに興味を持ち始めたり、学校生活に夢や目標を持つようになりました。
そして、お家の人たちと学校との間に、信らい関係ができたことも分かりました。

参照:郡山市立学校 SDGs教育実践事例集 p.19

学校の先生が教えるべきこと

学校で先生が子どもたちに教えるべきことはたくさんあります。
計算や読み書きなどの生きていくために大切な知識はもちろん、人として大切な心のことも教えるべきことです。

まずは、子どもたちでSDGsに向けて行動するために必要な知識を教えましょう。
例えば、みんなが食べているご飯を作るためにどれだけの人が関わっているのか、ゴミの分別の仕方、水や電気の大切さについてなどが考えられます。

続いて、人として大切な心のことについてです。
家族や友だち同士で争わずに仲良くすること、人や動物にやさしくすること、それがどうして大切なのかを伝えましょう。
それがSDGsの心の中にも含まれています。

学校は、勉強する場所だけではなく、よい人間として成長するための場所でもあります。
先生がSDGsについて教えることで、子どもたち一人ひとりが、未来の地球の守り手としてしっかりと成長していけるでしょう。

まとめ

SDGsは、私たちが住む地球を守るために作られた17つの目標のことです。
この目標を達成するために、世界中の人々が色々なことに挑戦しています。

そのためには大人だけではなく、子どもたちの協力が必要です。

例えば、ものを大切に使うことや、食べ物をむだにしないこと、まわりの人や動物にやさしくすることを心がけましょう。
あなたの小さな行動が、地球を守るために大切なのです。

著者のプロフィール

川田 幸寛
小学校教員として、カーボンニュートラルや脱炭素に関する授業を行った経験がある。子どもたちが理解できるように、専門用語を分かりやすく、かみ砕いて説明することを心がけた。この経験を活かし、脱炭素化の重要性を広く伝えるために、誰にとっても理解しやすい記事を作成している。