タンソーマンGX 蓄電所の案件と用地

低圧(49.9kW)

なぜ低圧蓄電所は49.9kWなのか、50kW未満で区切られる理由

低圧の系統用蓄電池(低圧蓄電所)が出力49.9kWで作られるのは、出力が50kW未満であれば電柱から低圧(200V)で受電でき、高圧受変電設備(キュービクル)が要らないためです。49.9kWは、この境目のすぐ下に収めた出力です。

本記事では、低圧の系統用蓄電池(低圧蓄電所・低圧蓄電池、出力50kW未満・49.9kW級)がなぜこの出力に揃うのかを、高圧との違いから説明します。全体像は低圧の系統用蓄電池 総合ガイドをご覧ください。

なぜ49.9kWなのですか?

50kW未満なら低圧で受電でき、設備と手続きが軽くなるためです。

低圧は電圧600V以下の受電を指し、系統用蓄電池では出力50kW未満が目安とされています(解説ブック低圧編の用語集、2026年10月時点)。50kWに届かない最大に近い値として、49.9kWが選ばれています。

50kWを境に何が変わるのですか?

受電の設備、接続の手続き、運転開始までの期間、土地の広さが変わります。

高圧と低圧の境目で変わること

高圧(2MW・8MWh級)

  • キュービクルが必要
  • 事前相談→接続検討→契約申込み
  • 保証金は負担金見込額の10%
  • 期間18〜24か月、土地約1,000㎡以上

低圧(49.9kW・200kWh級)

  • 200Vで受電、キュービクル不要
  • 契約申込み後の技術協議で判断
  • 保証金の制度変更の対象外
  • 期間6か月〜1年、土地約40〜150㎡

2026年10月時点の一般的な目安。解説ブック低圧編 第1章。

手続きの違い

高圧では接続検討(原則3か月)を経て契約申込みに進みますが、低圧は接続検討を経ず、契約申込み後の技術協議で判断されるのが一般的です。2026年4月から高圧で始まった保証金(負担金見込額の10%)も、低圧は対象外です。詳しくは低圧蓄電所には接続検討も保証金もないで解説しています。

期間の違い

運転開始までの期間は、高圧が18〜24か月、低圧はおおむね6か月〜1年です。早く連系できることは、上限価格が段階的に下がる局面では収入面の意味も持ちます。

低圧にすると不利な点はありますか?

1kWhあたりの費用が割高になり、参加できる市場も限られます。

  • 小さい分、容量あたりの単価は高圧より割高です。
  • 参加する市場は一次調整力が中心で、容量市場は最低1,000kWの要件があるため49.9kW単独では参加できません。
  • 需給調整市場の最低入札量は1MWのため、アグリゲーターが同じエリアで21基以上などを束ねて入札します。

低圧を並べて大きくしてもよいのですか?

本来ひとつの設備を低圧に分けて連系すること(分割設置)は規制の対象です。

2023年4月から系統用蓄電池も対象になり、隣り合う区画で設置者や土地の名義が同じ場合は分割と判断されやすくなります。2026年10月の国の審議会では、名義を遡って確かめる期間を1年から5年に延ばす案が議論されています(10月時点では未決定)。経緯は隣り合う土地を別々に貸すときの注意にまとめています。

49.9kWでどの程度の売上になり得るかは、低圧蓄電所の売上試算ツールで単価と約定率を変えて確かめられます。

まとめ

  • 49.9kWは、低圧(200V)で受電できる出力50kW未満の上限近くに収めた値です。
  • 低圧ではキュービクルが要らず、接続検討・保証金がなく、期間は6か月〜1年が目安です。
  • 容量あたりの費用は割高で、容量市場には単独で参加できず、分割設置は規制の対象です。

出力49.9kWの低圧蓄電所については、低圧蓄電所のご案内をご覧ください。

出典

  • 株式会社タンソーマンGX「系統用蓄電池 投資の基礎解説ブック 低圧編」(2026年10月) 第1章・第4章・第9章
  • 資源エネルギー庁「発電等設備の分割対策に関するQ&A」
  • 資源エネルギー庁 次世代電力系統ワーキンググループ 資料(2026年10月)

※本記事は制度と市場の一般的な解説です。個別の投資を勧めるものではありません。

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