令和6年度より、ものづくり補助金は新しくなります。補助金額が全体的に大きく引き上げられ、小規模事業者でもさらに高額な補助を受けられるようになりました。
今回の記事では新しくなったものづくり補助金の概要に加え、活用事例・方法も紹介します。本記事を通じて、ものづくり補助金を効果的に活用できるようになりましょう。
令和6年度ものづくり補助金:最大1億円の開発支援とは?
令和6年度の第17次公募より、ものづくり補助金は新体制へ移行します。以下では、新体制の概要や変更点について解説します。
ものづくり補助金の目的と背景
ものづくり補助金は中小企業が直面する生産性の課題に対応し、競争力を高めるための事業です。補助金の目的は、中小企業による革新的な製品やサービスの開発を支援することにあります。
令和6年度のものづくり補助金は、特に省力化や効率化を図る設備投資に焦点を当てています。具体的には「省力化(オーダーメイド)枠」の新設や、補助上限額の引き上げなどが行われました。さらに「製品・サービス高付加価値化枠」と「グローバル枠」への整理統合、成長が見込まれる分野への補助上限額・補助率の引き上げなど、より将来性の高い分野への支援が強化されています。
令和6年度のものづくり補助金は中小企業の持続可能な成長と、日本経済全体の競争力強化を目指す施策となっています。
参照: ものづくり・商業・サービス 生産性向上促進補助金について (Ver.1.0) 令和5年12月 中小企業庁 技術・経営革新課 p.2
補助金の対象企業:中小企業や個人事業主への支援
ものづくり補助金の対象となるのは、中小企業や個人事業主などの小規模事業者です。以下に中小企業と小規模事業者の定義を記載します。
中小企業の定義
中小企業庁では、中小企業を以下のように定義しています。2023年12月13日の時点では未掲載の第17次公募要領に定義の詳細が記載されると考えられるため、公開後はそちらも確認してください。
業種分類 | 中小企業基本法の定義 |
製造業その他 | 資本金の額又は出資の総額が3億円以下の会社又は常時使用する従業員の数が300人以下の会社及び個人 |
卸売業 | 資本金の額又は出資の総額が1億円以下の会社又は常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人 |
小売業 | 資本金の額又は出資の総額が5千万円以下の会社又は常時使用する従業員の数が50人以下の会社及び個人 |
サービス業 | 資本金の額又は出資の総額が5千万円以下の会社又は常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人 |
小規模事業者の定義
中小企業庁による小規模事業者の定義は、以下のとおりです。
業種分類 | 中小企業基本法の定義 |
製造業その他 | 従業員20人以下 |
商業・サービス業 | 従業員 5人以下 |
革新的投資を促進する補助対象経費
ものづくり補助金の第17次公募における補助対象経費は、以下のようになっています。
全枠共通の補助対象経費 | グローバル枠のみの補助対象経費 |
機械装置・システム構築費(必須)技術導入費専門家経費運搬費クラウドサービス利用費原材料費外注費知的財産権等関連経費 | 海外旅費通訳・翻訳費広告宣伝・販売促進費 |
参照: ものづくり・商業・サービス 生産性向上促進補助金について (Ver.1.0) 令和5年12月 中小企業庁 技術・経営革新課 p.3
上記を踏まえて、枠ごとの対象経費を確認しましょう。
枠名 | 補助対象経費 | |
省力化(オーダーメイド)枠 | 人手不足を解消するためにAI・ロボット・センサーなどのデジタル技術を活用した専用設備(オーダーメイド設備)の導入等により、 革新的な生産プロセス・サービス提供方法の効率化・高度化を図る取り組みに必要な設備・システム投資などに係る費用※1 | |
製品・サービス高付加価値化枠 | 通常類型 | 革新的な製品・サービス開発の取り組みに必要な設備・システム投資などに係る費用 |
成長分野進出類型(DX・GX) | 成長が見込まれる分野(DX・GX)に貢献できる革新的な製品・サービス開発の取り組みに必要な設備・システム投資などにかかる費用 | |
グローバル枠 | 海外事業を実施し、国内の生産性を高める取り組みに必要な設備・システム投資などにかかる費用※2 |
※2. 海外事業は、海外直接投資・輸出・インバウンド・海外企業との共同事業のこと
参照: ものづくり・商業・サービス 生産性向上促進補助金について (Ver.1.0) 令和5年12月 中小企業庁 技術・経営革新課 p.5, 7~9
補助上限額と補助率:最大1億円・2/3の支援
第17次公募のものづくり補助金の上限額と補助率は、以下のとおりです。従業員規模により、上限額が異なります。
枠名 | 従業員規模 | 補助上限額※1 | 補助率 | |
省力化(オーダーメイド)枠 | 5人以下 | 750万円以内(1,000万円以内) | 中小企業:2分の1以内※2小規模・再生事業者:3分の2以内 | |
6~20人 | 1,500万円以内(2,000万円以内) | |||
21~50人 | 3,000万円以内(4,000万円以内) | |||
51~99人 | 5,000万円以内(6,500万円以内) | |||
100人以上 | 8,000万円以内(1億円以内) | |||
製品・サービス高付加価値化枠 | 通常類型 | 5人以下 | 750万円以内(850万円以内) | 中小企業:2分の1以内小規模・再生事業者、新型コロナ回復加速化特例:3分の2以内 |
6~20人 | 1,000万円以内(1,250万円以内) | |||
21人以上 | 1,250万円以内(2,250万円以内) | |||
成長分野進出類型(DX・GX) | 5人以下 | 1,000万円以内(1,100万円以内) | 3分の2以内 | |
6~20人 | 1,500万円以内(1,750万円以内) | |||
21人以上 | 2,500万円以内(3,500万円以内) | |||
グローバル枠 | 特記事項なし | 3,000万円以内 | 中小企業:2分の1以内小規模事業者:3分の2以内 |
※2. 1,500万円までの補助率が2分の1、1,500万円を超える部分は3分の1
参照: ものづくり・商業・サービス 生産性向上促進補助金について (Ver.1.0) 令和5年12月 中小企業庁 技術・経営革新課 p.5, 7~9
申請方法・期間:対象事業に応募する手順と注意点
以下では、申請方法や期間について解説します。2023年12月13日時点では第17次公募要領が未公開のため、前回の要領を基に記載している箇所もありますので注意してください。
申請書類の準備:事業計画書や予算書の書き方
「様式1」などのフォーマット指定のある申請書類は、公募要領のページからダウンロード可能です。指定のない書類は要領に従って対応しましょう。以下の表に、第16次公募要領を基に提出必須の書類と記載内容をまとめています。
提出書類 | 内容 | ページ制限/形式 | 備考 |
事業計画書 | 補助事業の具体的取組内容、将来の展望、付加価値額等の算出根拠、海外事業準備(グローバル市場開拓枠のみ) | 10ページ以内、PDF形式 | Wordで作成後PDFに変換、添付 |
補助経費に関する誓約書 | 補助経費に関する誓約 | 様式1、PDF形式 | 電子申請システムに添付 |
賃金引上げ計画の誓約書 | 賃金引上げ計画の誓約 | 様式2、PDF形式 | |
決算書等 | 貸借対照表、損益計算書、製造原価報告書など | PDF形式 | 直近2年間または設立後1期分、個人事業主は確定申告書 |
従業員数の確認資料 | 法人事業概況説明書または所得税申告書 | 特記事項なし | |
労働者名簿 | 従業員氏名、生年月日、雇入れ年月日等 | 従業員数が21名以上の場合 | |
再生事業者証明書類 | 再生事業者であることの証明 | 再生事業者の定義に従い | |
課税所得の状況を示す確定申告書類 | 前年度の確定申告書 | 回復型賃上げ・雇用拡大枠のみ | |
炭素生産性向上計画及び温室効果ガス排出削減の取組状況 | 炭素生産性向上計画、温室効果ガス排出削減の取組状況 | 様式3、PDF形式 | グリーン枠のみ |
大幅な賃上げ計画書 | 賃上げのための具体的な計画内容 | 様式4、PDF形式 | 大幅な賃上げを行う事業者のみ |
海外事業の準備状況を示す書類 | 海外事業の準備状況 | PDF形式 | グローバル市場開拓枠のみ |
参照:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金 公募要領 (16次締切分) p.29~31
申請窓口:ホームページから電子申請を利用
第17次のものづくり補助金の申請は、以前同様に電子申請システムを利用して行います。申請には「GビズIDプライムアカウント」の取得が必須です。IDの取得には時間がかかるため、ものづくり補助金の活用を考えている事業者は早めに登録を行うとよいでしょう。
応募期間:年度ごとの申請スケジュールの確認
第17次公募ものづくり補助金は、令和6年度12月10日までに事業が完了したことを伝える「実績報告書」を提出しなければなりません。令和5年12月13日時点では、実績報告の期日のみスケジュールが掲載されている状況です。
申請の流れは、以下のようになっています。
- 公募要領の公開
- 申請の受付開始
- 公募締切
- 提出された事業計画書の審査
- 交付候補者の決定
- 交付申請
- 補助事業の開始
- 中間検査
- 実績報告(令和6年12月10日まで)
- 補助金額の確定検査
- 補助金の請求
- 補助金の支払い
- 事業化状況・知的財産等の報告(事業終了から3~5年間)
合格基準:採択されるプロジェクトのポイント
2023年12月13日時点では第17次公募の審査基準は公開されていないため、第16次公募の基準を以下にまとめています。
審査項目 | 内容 |
補助対象事業としての適格性 | 補助対象事業の申請要件、申請枠・補助率等を満たすか3~5年計画で付加価値額の年率を平均3%以上の増加を達成できるかどうか |
技術面 | 新製品・新サービスの革新的な開発、試作品・サービスモデルの開発課題の明確化、課題解決方法の妥当性、技術的能力の有無 |
事業化面 | 補助事業実施のための社内外体制、財務状況、市場ニーズの考慮、事業化の遂行方法、スケジュールの妥当性、費用対効果 |
政策面 | 地域の特性を活かした高付加価値の創出、地域経済への波及効果を評価 |
炭素生産性向上の取組等の妥当性(グリーン枠のみ) | 炭素生産性向上の明確な課題と解決方法、設備投資の効果と達成度 |
グローバル市場開拓の取組等の妥当性(グローバル市場開拓枠のみ) | 海外市場開拓の実施体制、市場調査分析、地域経済への貢献、マーケティング戦略 |
大幅な賃上げに取り組むための事業計画の妥当性(大幅な賃上げに係る補助上限額引上の特例のみ) | 賃上げの具体的取組、継続的な利益増加の計画、従業員の人材育成、体制面・営業面の強化 |
加点項目 | 成長性、政策面での評価、災害等に関する対策、賃上げ計画、女性活躍の推進など |
減点項目 | 過去3年間に同様の補助金を受けている場合、繰越欠損金による課税所得控除による申請要件の満たし方 |
参照:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金 公募要領 (16次締切分) p.33~36
ものづくり補助金活用事例:成功企業が得た効果とは
以下では製造業やサービス業、商業・その他におけるものづくり補助金の活用事例と成果を紹介します。
製造業:生産設備の導入で効率化を実現
三星刃物株式会社は、平成27年に独自ブランド「和 NAGOMI」の包丁を国内で販売開始しました。関市の伝統と専門技術を活かした製品として国内外で高い評価を受け、受注量が増加しましたが、製造の遅延が課題となりました。包丁のハンドル部分は手作業で研削・研磨するため、時間を要するのです。
作業時間を短縮するため、同社はものづくり補助金を活用してロボット・システムを導入しました。その結果、研磨のために行っていた残業がなくなりました。
作業時間が減ったことにより、ベテラン技能者が若手社員への指導に時間を割けるようになりました。若手社員も自主的にシステムの機能を学び、作業のデータ化や作業工程のシミュレーションを通じて、技術力も向上したようです。
三星刃物株式会社の事例を通じて、機械化を進めて若者が働きやすい環境を作ることが生産効率の向上だけでなく、技能の向上にも影響を与えたことが理解できます。
参照:『ものづくり・商業・サービス補助金成果活用グッドプラクティス集2021-2022』(A4版) p.7~9
サービス業:業務改善システムで顧客満足向上
建設コンサルタント企業の株式会社オカベメンテはものづくり補助金を活用し、モバイル3Dスキャナの導入を行いました。その結果、樹木が多い地形の精密測量やGPSが届かないトンネルや洞窟内の計測が可能になりました。自然災害時の測量活動にも対応できるようになり、災害復旧・復興作業の効率化にも貢献しています。
3Dスキャナで得た正確な地形データは施工シミュレーションの精度を高め、動画提供も可能にしました。具体的には施工管理の能力向上や安全教育の強化、新設整備道路の走行シミュレーション、完成予想の動画制作ができるようになりました。
株式会社オカベメンテの高品質なサービス提供は、顧客満足度の向上を実現させたのです。取り組みをホームページで紹介した結果、県内外からの問い合わせも増えたと報告しています。
参照:『ものづくり・商業・サービス補助金成果活用グッドプラクティス集2021-2022』(A4版) p.19~21
商業・その他:地域経済活性化への貢献
株式会社かぐらの里は、業務用柚子の生産・加工事業を展開しています。通年雇用が困難であったため、ものづくり補助金を活用して新商品開発に必要な専用機械を調達しました。取り組みにより、柚子ピールを利用した新商品の開発が可能となり、業務用に加え小売用商品も開発しました。
製造工程の効率化に成功し知名度とブランド力を高めるため、県内メディアでのPRやコンクールでの受賞を通じて製品の認知度を上げました。結果として、地元雇用の拡大と地域経済の活性化に貢献し、今後は有機栽培柚子の作付面積拡大や海外取引を目指しています。
参照:『ものづくり・商業・サービス補助金成果活用グッドプラクティス集2020-2021』(A4版) p.25~26
ものづくり補助金を戦略的に活用する方法
ものづくり補助金を戦略的に活用するには、専門家の支援や補助金の併用を考慮するとよいです。
専門家の相談:助成金専門家のサポートを利用
ものづくり補助金の申請に際して、経営革新等支援機関などのサポート利用も視野に入れましょう。専門家は補助金に精通しており、手続きの指導から申請書の作成、適切な提案まで幅広い支援を提供します。
実績があり信頼できる専門家を選ぶことで、不確実性が減少し、申請の成功率が高まります。無料相談を提供する専門家も多く、初めて補助金に挑戦する企業や過去の不採択経験を持つ企業の大きな助けとなるでしょう。
一元的な情報収集:公募要領やホームページの活用
ものづくり補助金に関する情報を集める際は、公募要領やホームページの活用をおすすめします。他サイトに記載されている情報よりも、公式サイトに記載されている情報の方が信ぴょう性が高いためです。
公募要領はこちらから、ホームページはこちらから確認できます。公募期間外だと公募要領は「※掲載準備中」と記載されるため、その際は「3.バックナンバー」より過去の要領を参考にするとよいでしょう。
複数の助成金・制度の活用:効果的な組み合わせ
従来は補助金の重複申請が認められていませんでしたが、第17次公募以降の採択者は厚生労働省の「産業雇用安定助成金(産業連携人材確保等支援コース)」を活用できるようになりました。
参照:
ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金 公募要領 (16次締切分) p.10
産業雇用安定助成金(産業連携人材確保等支援コース)|厚生労働省
産業雇用安定助成金(産業連携人材確保等支援コース)の概要は、以下の表を確認してください。詳細は、こちらのPDFから確認できます。
項目 | 概要 |
助成内容 | 景気の変動や産業構造の変化で事業活動が縮小した事業主を支援新たな人材の雇用に関する支援 |
助成対象①:事業主 | ものづくり補助金の採択および交付決定を受けていること特定の期間内の生産量や売上高が前年同期比10%以上減少していること※1新たに雇用する労働者に関する特定の条件を満たしていること※2 |
助成対象②:労働者 | ものづくり補助金の交付決定を受けた事業に関連する業務に就く者専門知識や技術が必要な業務、または係長相当職以上で1年間に350万円以上の賃金が支払われる者 |
受給額 | 中小企業: 1人につき250万円(125万円×2期)※3中小企業以外: 1人につき180万円(90万円×2期) |
助成対象期間 | 1年 |
※2. 以下3つの条件をすべて満たすこと
雇用保険の一般被保険者または高年齢被保険者として雇い入れること
期間の定めがない労働契約を締結する労働者として雇い入れること
ものづくり補助金の事業実施期間の初日から末日までに雇い入れること
※3. 一事業主あたり最大5人まで
参照:産業雇用安定助成金(産業連携人材確保等支援コース)|厚生労働省
よくある質問
ものづくり補助金に関するよくある質問と回答を共有します。
ものづくり補助金2023のスケジュールは?
2023年におけるものづくり補助金のスケジュールは、以下のとおりです。
次数 | 公募開始日 | 申請受付開始日 | 応募締切日 |
第14次 | 1月11日(水)17時~ | 3月24日(金)17時~ | 4月19日(水)17時 |
第15次 | 4月19日(水)17時~ | 5月12日(金)17時~ | 7月28日(金)17時 |
第16次 | 7月28日(金)17時~ | 8月18日(金)17時~ | 11月7日(火)17時 |
参照:
ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金 公募要領 (14次締切分) p.2
ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金 公募要領 (15次締切分) p.2
ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金 公募要領 (16次締切分) p.2
ものづくり補助金は毎年申請できますか?
ものづくり補助金は、いずれか1枠のみ毎年申請できます。同一年度に2枠の申請をすると補助の対象外となるため、注意しましょう。また、応募締切日から過去3年以内に2回以上の交付決定を受けている事業者も補助の対象外となります。
参照:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金 公募要領 (16次締切分) p.10
ものづくり補助金は自分で申請できますか?
ものづくり補助金は、自分で申請できます。公募要領を読み込み、記載内容に誤りがないように注意しながら書類を記入・提出しましょう。採択の可能性を高めたいなら、専門家の支援を受けることをおすすめします。専門家は審査において、何がどのように評価されるのかを理解しているためです。
ものづくり補助金は新体制でも脱炭素化を支援
ものづくり補助金は脱炭素化を進めるために「グリーン枠」を設けていますが、17次公募からなくなります。その代わり、製品・サービス高付加価値化枠の成長分野進出類型(DX・GX)にて脱炭素化に係る製品やサービス開発を支援します。
補助上限額は最大3,500万円で、補助率は変わらず3分の2と高めに設定されていることが特徴です。新体制でも、ものづくり補助金は脱炭素化に補助金を提供していますので積極的に活用しましょう。
まとめ
令和6年度のものづくり補助金は補助上限額が引き上げられた他、AIやロボットなどを活用して省力化を目指す事業に注力するようになりました。業務の効率化は人件費の削減や生産性の向上にも貢献するため、どのようにすれば自社の業務を改善できるのかを考えてみるとよいでしょう。ものづくり補助金の効果的な活用方法が見えてくるはずです。
自力でアイデアを出したり事業計画書の策定が難しかったりする場合は、専門家のサポートを受けることをおすすめします。ものづくり補助金を活用し、より競争力の高い企業を目指しましょう。
ものづくり助成金に関する重要用語
項目 | 説明 |
省力化(オーダーメイド)枠 | AI・ロボット・センサーなどのデジタル技術を活用した専用設備に係る費用を支援 |
製品・サービス高付加価値化枠 | 革新的な製品・サービス開発の取り組みに必要な設備・システム投資などに係る費用を支援 |
グローバル枠 | 海外事業を実施し、国内の生産性を高める取り組みに必要な設備・システム投資などに係る費用を支援 |
大幅賃上げに係る補助上限額引き上げの特例 | 大幅な賃上げに取り組む事業者の補助上限額を 100万円~2,000万円引き上げ補助事業期間の終了後3~5年、以下の3つを満たすことが条件①給与支給総額 年平均成長率6%以上増加②事業場内最低賃金を地域別最低賃金を50円以上増額③毎年、事業場内最低賃金を50円以上増額 |
著者のプロフィール
- 小学校教員として、カーボンニュートラルや脱炭素に関する授業を行った経験がある。子どもたちが理解できるように、専門用語を分かりやすく、かみ砕いて説明することを心がけた。この経験を活かし、脱炭素化の重要性を広く伝えるために、誰にとっても理解しやすい記事を作成している。