経営目標を達成するためのツール・脱炭素経営の基本式【第5章-3】

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脱炭素を実現する為に、2つの活動で脱炭素経営を実践し、2つのゴールを目指す考え方(経営ツール)が、脱炭素経営の基本式です。この基本式を使うことで、自社の脱炭素経営の方向性が見えてきます。

本記事では、脱炭素経営の基本式について、分かりやすく解説していきます。

目次

脱炭素経営の基本式

脱炭素経営は、2つの活動目標である「エネルギー生産性の向上」と「化石燃料依存率の低下」を軸に、両輪で取り組みを進めていくことが重要であることは、他の記事でご紹介した通りです。この2つの活動を通して、脱炭素経営のゴールを目指すわけですが、当然目指す目標はCO2排出量0(≒化石燃料使用量0)になります。

また、同時に目指すべきは事業付加価値の維持になります。CO2排出量を削減しても、事業としての付加価値も下がると本末転倒です。短期的にどうしてもCO2排出量の削減が必要な場合などを除いては、このCO2削減と事業付加価値の維持は、両立させるべき目標になります。

つまり、この考え方に基づくと、脱炭素経営は2つの活動目標によって、化石燃料使用量削減と事業付加価値の維持という、2つのゴールを目指すという、シンプルな考え方が出来ます。

それを式で現わしたものが、以下の脱炭素経営の基本式となります。化石燃料使用量(≒CO2排出量)=事業付加価値÷エネルギー生産性×化石燃料依存率この基本式を構成する3つの項目を、改めて見ていきましょう。

事業付加価値

事業付加価値とは、企業の事業活動によって生み出された製品やサービスなどの中で、企業がその事業活動自体から生み出し、付加した価値のことを指します。

この事業付加価値は、売上高-コストの計算式で現わすことができます。例えば1万円の原料や人件費を用いて、2万円の製品を生み出した場合、事業付加価値は1万円ということになります。

最も簡単なCO2排出削減は、事業を止めてしまうことですが、これでは問題の解決にはなりません。脱炭素経営や経済全体の目標とは、事業活動を維持しながら(できればさらに成長させながら)、CO2排出削減を進めていくことです。

したがって、事業付加価値の維持は、脱炭素経営において目指すべき目標となるのです。

エネルギー生産性

エネルギー生産性は、事業付加価値を、使用したエネルギー量で割る事で導き出される指標で、以下の計算式で現わされます。

エネルギー生産性=事業付加価値÷エネルギー使用量

数字が大きいほど少ないエネルギーで多くの付加価値を生み出せており、反対に数字が小さいと、多くのエネルギーで少ない付加価値しか生み出せていないことになります。
事業付加価値を維持しながら、CO2排出量を削減するカギは、まさにこのエネルギー生産性の向上にかかっています。

化石燃料依存率

化石燃料依存率は、使用した化石燃料の量を、使用したエネルギー量で割る事で導き出される指標で、以下の計算式で現わされます。

化石燃料依存率=化石燃料使用量÷エネルギー使用量

数字が大きいほど使用したエネルギーに占める化石燃料の割合が高く、反対に数字が小さいと化石燃料の割合が低いことになります。

この化石燃料依存率の低下も、エネルギー生産性の向上と同様に、事業付加価値を下げずにCO2排出量を削減する為の、カギとなる取り組みになります。

基本式から見えてくる方向性

この基本式を見ると、脱炭素経営の目標であるCO2排出削減の為には、どのような数字を下げるまたは上げれば良いかが見えてきます。

当然、事業付加価値を下げれば、それだけ事業にかかるエネルギー量が減るわけですので、CO2排出量も下がりますが、それでは意味がない為、事業付加価値は維持を目指します。

そうすると、エネルギー生産性の数字をあげるか、化石燃料依存率の数字を下げることが、CO2排出量(化石燃料使用量)の低下に寄与することが、この基本式からも分かります。

基本式に、具体的な削減目標数値や現状の数値を当てはめることで、いつまでにどの項目をどの程度の数値に改善する必要があるか、といった具体的な活動目標も見えてきます。

自社の脱炭素経営の戦略を、この基本式を活用して立てることで、目標達成への道筋を描くことが可能になるのです。

まとめ

以上、ここまで、脱炭素経営の基本式についてご紹介してきました。

この基本式に具体的な数字や目標を当てはめていけば、自社が目指す活動目標もおのずと見えてきます。次の記事以降で、この基本式を活用して、2030年や2050年にむけたCO2削減目標を達成する方法を考えていきます。

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福元 惇二(フクモト ジュンジ)

タンソーマンプロジェクト発起人であり、タンソチェック開発を行うmedidas株式会社の代表。タンソーマンメディアでは、総編集長を務め、記事も執筆を行う。

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