SDGsとAIは共存することができるのか?【新しい未来へ向けて】

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近年、持続可能な社会の実現に向けて、SDGs(持続可能な開発目標)が注目されています。
また、AI(人工知能)が進化を続け、社会のあらゆる分野で利用され始めたことも無視できないトレンドとなっています。

SDGsとAIは、まったく異なる分野のように感じられるかもしれませんが、実は深く関連しています。

この記事では、SDGsの基本から、AIの役割、さらにはSDGsとAIが共存する未来について詳しく解説します。

また、AIを取り入れてSDGsに貢献している企業の事例を紹介し、その実践の背景と成果もお伝えします。
SDGsとAIは、一体どのような関係にあるのでしょうか?
ぜひ最後までご覧ください。

目次

結論:SDGsとAIは共存できる!

結論から言うと、SDGsとAIは共存できます。

理由としては、AIが持つ能力と、SDGsは非常に相性がいいためです。
具体的には、AIが農業に関するデータを正確に分析することで、無駄な資源を使用することなく効率よく農作物を育てたり、収穫したりできます。

さらに、AIが消費者の行動を予測することで、適切な食品受注量の推測が可能となります。
過剰な食料品の供給がなくなるため、食品ロスの問題を解決できると期待されています。

このように、AIはSDGsに大きく貢献しているのです。

SDGs達成に向けてAIの使い方

SDGs達成に向けたAIの使い方は、主に「データ分析」と「仕事の自動化」の2つです。
この2つを解説する前に、まずはSDGsとAIが何かについて簡単に説明します。

SDGsの基礎知識

SDGsとは、持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)の頭文字と「Goals」の語尾にある「s」を合体させた言葉です。

参照:SDGsとは? | JAPAN SDGs Action Platform | 外務省

現在、SDGsにおける「17の国際目標」を2030年までに達成しようと、世界中でさまざまな取り組みが行われています。

AIの基礎知識

AI(Artificial Intelligence)は、「人工知能」とも呼ばれる技術で、コンピューターやソフトウェアに知能を持たせることを目指しています。
具体的には、人間が持つ学習能力、判断能力、認識能力などを学ばせ、様々なことを自動で行おうとしています。

これにより、AIは最適な判断や予測を自動で行ったり、人間のようにコミュニケーションしたり、さまざまなことができるようになりました。

AIの使い方

SDGsに向けて、AIは「データ分析」と「仕事の自動化」に使用されます。
どちらも、SDGsを達成するためには欠かせない、重要なAIの使い方です。

データ分析

SDGsの達成には、多くの情報やデータを収集し、分析する必要があります。
ここで、AIのデータ分析能力が大きな役割を果たします。

特にAIは、膨大なデータを素早く処理・分析し、有益な情報を見つけ出すのが得意です。

データ分析で得た結果をもとに、SDGsの各目標が抱えている課題を解決する手段を提案できるのが、AIの強みです。

仕事の自動化

AIは、仕事を自動化することも得意としています。
自動化の能力をうまく活すことで、手順の決まった作業は、高速に、そして高い精度で実行できるようになります。

つまり、人間が面倒な作業をする必要がなくなる上に、作業時間の大幅な短縮にもつながるのです。

さらに、作業の精度が高いため、人間のように作業を間違えてしまう可能性も低くなります。

SDGs✖️AIの未来

ここまで、SDGs達成に向けたAIの使い方を紹介しました。
具体的には、「データ分析」と「仕事の自動化」です。

ここからは、この二つがどのように使用され、SDGsとAIが共存する未来へ進んでいくのかを具体的に解説します。

AIによるデータ分析の可能性

AIは、膨大なデータを高速で分析し、その中から有用な情報を引き出す能力を持っています。
データ分析能力をSDGsの達成に利用することで、様々な問題解決が可能です。

例えば、貧困(SDGsの項目1)や健康(項目3)に関する課題を解決するためには、現在の生活状況や健康データを正確に把握する必要があります。

AIを使用することで、関連するデータの集計や解析がスムーズに行われ、効果的な対策を立てやすくなります。

気候変動(項目13)や自然保護(項目6,14,15)に関する目標も同じです。
空や森林、海などの環境データをリアルタイムで収集し分析することで、正確に環境の状態を知ることができます。

これにより、異常気象の観測や、森林の過剰伐採、水資源の過度な利用などを早期発見できるのです。

また、エネルギー(項目7)の管理においても、AIのデータ分析は役立ちます。
具体的には、エネルギーの使用状況を把握し、エネルギーの無駄遣いや効果的な供給方法などの提案ができます。

AIによる仕事の自動化への期待

AIは、たくさんの仕事を自動化できます。

例えば、健康(項目3)や食糧供給(項目2,12)の領域では、AIは健康診断や医薬品の分配、農作物の収穫などの作業を自動で行えます。

人の手で行うよりも短時間で終了するため、今まで以上の人々にサービスを提供することができるのです。

また、都市(項目11)に関する目標においても、AIの力を借りることで、都市の交通やエネルギーの管理、廃棄物の処理などをより効率的に行うことができるようになります。

シンガポールでは、AIが交通状況を把握し、バスや電車の本数を上手く調整する機能を導入しています。

参照:都市交通サービスにおける「NEC the WISE」 : Vol.69 No.1: AIによる社会価値創造特集 | NEC

最後に、教育(項目4)や技術の普及(項目9)もSDGsの重要な目標の一つです。

AIは、教材を自動生成や学習進捗の管理など、教育の質を向上させるサポートも行えます。
そのため、多くの人々が質の高い教育を受ける機会が増えると考えられています。

SDGs✖️AIを取り入れている企業の事例

ここからは、SDGsを達成するために「AIを取り入れている企業の事例」を見ていきましょう。
本記事では、次の3社を取り上げます。

  • 株式会社リンガーハット
  • 日本電気 株式会社(NEC)
  • ソフトバンクグループ株式会社

それぞれ解説していきます。

株式会社リンガーハット

株式会社リンガーハットは、パロアルトインサイトと協力して、AIを利用した需要予測システムを開発しています。
このシステムは、食品の売上予測だけでなく、自然災害や感染症の大流行などの緊急事態に対応した消費者の需要予測も可能です。

具体的には、消費者の行動、天候、地域情報などのデータを活用して、適切な発注量や在庫管理、出荷量を予測し、サプライチェーンの効率化を図ることができます。
これにより、食品ロスの問題を改善できると考えられています。

この取り組みの背景には、新型コロナウイルスの影響による消費者行動の変化があります。
その結果、リンガーハットグループはこれまでの業務方法を見直し、AI技術を活用した新しい需要予測モデルの開発に取り組むことを決めたのです。

参照:AIを活用してあらゆる事態に対応、人手不足や食品ロスの解決へ リンガーハットグループ、シリコンバレー発のAI企業「パロアルトインサイト」と需要予測システムの共同開発を開始 | 長崎ちゃんぽん リンガーハット

日本電気株式会社(NEC)

日本電気株式会社(NEC)は、カゴメ(野菜やトマトの加工を行う会社)と共同でポルトガルで先進的な農業プロジェクトを実施しました。
衛星やドローン、センサーを用いて気象や土壌のデータを集め、分析を行うことで農作物の収穫量を増加させ、栽培効率を向上させました。

NECがカゴメに提供した技術の中で、特に注目すべきものは下記の3つです。

  • 畑のデータを見える化し、現状を把握する技術
  • 仮想農場を用いて最適な収穫方法を予測するシミュレーション技術
  • 集めたデータに基づいた具体的なアドバイスや指示

これらの技術の導入によって、カゴメは畑ごとにふさわしい対応が可能となりました。

結果として、必要な水や肥料の量を削減しながら、収穫量を増加させることに成功したのです。
具体的には、取り組みを始めてから収穫量が10%増加し、さらに翌年には10%以上の増加が予測されています。

参照:ビッグデータ分析で収穫量を最大化!カゴメとの共創によるバリューチェーン革新: NEC Online TV | NEC

ソフトバンクグループ株式会社

ソフトバンクグループ株式会社では、AIを活用した「e-kakashi」という農業をサポートするサービスを提供しています。
具体的には、農作物や植物の周辺の環境をセンサーで計測し、得られたデータを植物科学に基づいて分析します。

サービスは、ただ環境データを収集・分析するだけはありません。
分析結果をもとに農家に対して何をすべきかの栽培アドバイスも行います。

実際に水やりに関するアドバイスを受けた、とある農家では、収穫量が最大1.6倍に増加しました。

さらに「e-kakashi」は、環境保護の取り組みにも貢献しています。
具体的には、センサーによって得られる温度や日射量データや独自のアルゴリズムを使用することで、植物が吸収する二酸化炭素の量を予測できます。

この技術は、企業が環境対策の一環として、どれだけCO2の吸収に貢献しているかを評価するための指標としても利用可能です。

参照:植物のCO2吸収量を推定する“農業AIブレーン”で、地球環境にやさしい農業や企業活動を支援|SoftBank SDGs Actions #18 – ITをもっと身近に。ソフトバンクニュース

まとめ

SDGsとAIは、共存可能です。
データの分析や仕事の自動化というAIの強みを最大限に利用することで、SDGsに大きな成果をもたらします。

例えば、次のような成果が考えられます。

  • 農業…畑の状態や気候データをAIが分析し、最適な水やりや収穫のタイミングを判断する。
  • 交通…AIが交通状況を分析し、効率的なバス・電車の運行を提案する。
  • 食品…食品の需要をAIが予測し、生産過剰を防ぎながら食品ロスを最小限に抑える。

さらに、AIを活用すれば、CO2排出量の削減も可能です。
ただ、努力の成果を正確に知るには、実際の排出量を把握する必要があります。

弊社が提供するサービスでは、CO2排出量の測定が無料で簡単に行えます。
この機会に、ぜひご利用ください。

著者のプロフィール

川田 幸寛
小学校教員として、カーボンニュートラルや脱炭素に関する授業を行った経験がある。子どもたちが理解できるように、専門用語を分かりやすく、かみ砕いて説明することを心がけた。この経験を活かし、脱炭素化の重要性を広く伝えるために、誰にとっても理解しやすい記事を作成している。

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総編集長
福元 惇二(フクモト ジュンジ)

タンソーマンプロジェクト発起人であり、タンソチェック開発を行うmedidas株式会社の代表。タンソーマンメディアでは、総編集長を務め、記事も執筆を行う。

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