再生可能エネルギー100%とは?企業が導入するメリット・デメリットを解説

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現代のビジネスにおいて、持続可能性と環境への配慮はますます重要になってきています。地球温暖化や環境汚染といった課題が顕在化する中で、企業は自社の活動が環境に及ぼす影響を深く考慮し、持続可能なビジネスモデルの採用に努める必要があります。その中でも、再生可能エネルギーは革新的かつ確実な解決策として注目を集めています。本記事では、再生可能エネルギーの種類、再生可能エネルギー100%、RE100に参加するメリット・デメリット、再エネ100宣言RE Actionについて解説します。

目次

再生可能エネルギーとは

再生可能エネルギーとは、自然のサイクルによって持続的に再生・再生産されるエネルギー源のことを指します。主な再生可能エネルギー源には太陽光、風力、水力、地熱、バイオマスなどがあります。これらのエネルギー源は化石燃料と異なり、枯渇する心配がなく、温室効果ガスの排出量も少ないため、地球環境に与える負荷が軽減されることが特徴です。再生可能エネルギーの採用には、エネルギー自給自足や地域のエネルギー供給の安定化といったメリットがあります。

太陽光や風力などの再生可能エネルギー発電は、自然のエネルギーを有効に活用することで、企業がエネルギーコストを削減し、長期的な競争力を築くことができます。さらに、再生可能エネルギーの導入は環境に配慮した企業イメージを構築する上でも効果的です。顧客やステークホルダーは持続可能なビジネスに対して肯定的な評価を与える傾向にあります。また、地球環境への貢献に繋がる取り組みは、従業員のモチベーション向上にも繋がり、企業の社会的な責任を果たす一翼を担います。

しかし、再生可能エネルギーの導入にはいくつかの課題も存在します。エネルギーの蓄積や供給の不安定さ、初期投資の負担などが挙げられます。これらの課題を乗り越えるために、政府や企業は資金や技術の支援を行う政策の策定や研究開発への投資を推進しています。

再生可能エネルギーの種類

再生可能エネルギーはさまざまな形態で存在し、地球の自然エネルギーを有効に利用するための多様な発電方式があります。以下に、「水力発電」「風力発電」「太陽光発電」「バイオマス発電」「地熱発電」の5つのカテゴリーに分けて、それぞれの発電方式の特徴とメリットについて解説します。

水力発電

水力発電は、水の運動エネルギーを利用して発電する方式です。主な発電方法には水車や水力タービンを使用し、河川やダムによって水の流れを制御します。特徴やメリットは以下の3つです。

①安定した発電
水の流れは比較的安定しており、太陽光や風力発電のような天候に左右されにくい特徴があります。

②大規模な発電が可能
大規模な水力発電所では、多くの電力を生産できるため、広範囲に電力を供給できます。

③CO2排出量が少ない
燃料を燃やすことなく発電できるため、温室効果ガスの排出量が少ない点が環境に優しいとされています。

風力発電

風力発電は、風の運動エネルギーを回転エネルギーに変換して発電する方式です。風力タービンが風によって回転し、発電機を駆動します。特徴やメリットは以下の3つです。

①再生可能なエネルギー源
風は枯渇しない再生可能な資源であり、エネルギーの持続的な供給が期待されます。

②ローコスト
風力発電は、燃料のコストが不要であるため、運用コストが比較的低いとされています。

③小規模な発電も可能
風力タービンは個別の小規模な発電所として設置でき、地域の電力需要に対応することも可能です。

太陽光発電

太陽光発電は、太陽の光エネルギーを直接電気エネルギーに変換する方式です。太陽光パネルが光を受け取り、その光エネルギーを電力に変換します。

①無尽蔵のエネルギー源

風力と同じく、太陽光は豊富に存在し、枯渇の心配がありません。

②分散型発電が可能
屋根や壁などに太陽光パネルを設置することで、個々の家庭や企業で電力を自給自足することができます。

③非常に低い運用コスト
太陽光発電システムは燃料を必要とせず、ほとんどメンテナンスが必要ないため、ランニングコストが低いです。

バイオマス発電

バイオマス発電は、植物や動物の廃棄物、農作物の残渣などの有機物から生じる生物エネルギーを燃料として利用して発電する方式です。

①再生可能なエネルギー源
バイオマスは再生可能な資源であり、廃棄物の利用やリサイクルにも貢献します。

②既存のインフラの活用
既存の発電所や産業施設に追加設備を取り付けることで、バイオマスエネルギーを利用した発電が可能です。

③CO2中和効果
バイオマス燃料は植物が成長する際に吸収したCO2を放出するため、CO2の中和効果が期待できます。

地熱発電

地熱発電は、地球の内部に蓄えられた熱エネルギーを利用して発電する方式です。地熱蒸気や地下水を利用して発電機を駆動します。

①安定した発電
地熱エネルギーは地球の熱によって供給されるため、天候や気象の変化による影響を受けにくい安定した発電が可能です。

②環境への負荷が低い
燃料を使わず、排出されるCO2量が非常に少ないため、地球環境への負荷が軽減されます。

③持続性が高い
地熱エネルギーは再生可能なエネルギー源であり、長期的な持続性があります。

再生可能エネルギー100%とは

再生可能エネルギー100%(以下、RE100)は、地球温暖化の原因となる温室効果ガスを削減するために、消費電力を100%再生可能エネルギーでまかなうことを目標とした枠組みです。この枠組みは世界中の企業が加盟する国際イニシアチブであり、日本企業も50社以上が参加しており、再生可能エネルギーの導入率が徐々に上昇しています。この取り組みは「Renewable Energy 100%」の頭文字を取ってRE100と呼ばれることが多いです。

この枠組みにより、企業は従来の化石燃料に頼らずに持続可能なエネルギー源への移行を進め、環境への負荷を軽減します。再生可能エネルギーの利用は地球環境への影響を軽減するだけでなく、長期的なコスト削減やエネルギーの安定供給にも貢献します。「RE100」に加盟する企業は、自社のエネルギーミックスを再生可能エネルギーへとシフトし、地球規模の持続可能な社会の構築に一役買っています。さらなる技術の進化と継続的な取り組みにより、再生可能エネルギー100%を実現することは、地球環境を守りながら経済的な利益を追求するビジネスにおいて不可欠なステップとなっています。

このRE100への参加要件は「使用電力の100%再生エネ化に向け目標を設定すること」「グループ全体での参加及び再エネ化にコミットすること」「年間の電力消費量が100GWh以上」の3つです。年間の電力消費量が100GWh以上なくても、RE100事務局が例外的に参加を認めるケースもあります。

RE100に参加するメリット

RE100に参加すると多くのメリットを得られます。ここでは、そのメリットの中から3つを紹介します。

持続可能なイメージの向上

RE100への参加は、企業の持続可能性への取り組みを明確に示す素晴らしい機会です。再生可能エネルギーの導入により、企業は地球環境への配慮をアピールし、地域社会や顧客、ステークホルダーとの信頼関係を強化します。持続可能なエネルギー戦略は、企業のブランド価値を向上させ、CSR(企業の社会的責任)活動としての地位を高めることにも繋がります。さらに、投資家や消費者が環境への影響を重視する傾向が強まっている現代において、RE100への参加はポジティブなPR効果をもたらすことが期待できます。

グリーンマーケットへの参入

再生可能エネルギーへの移行は、企業にとってグリーンマーケットへの参入を可能にします。グリーンマーケットとは、環境に配慮した商品やサービスを提供する市場のことを指し、持続可能なエネルギーを利用する企業はこの市場で競争力を発揮できるでしょう。例えば、再生可能エネルギーを使った製品やサービスは環境に優しいと認知され、グリーン志向の消費者に対して魅力的な選択肢となります。また、持続可能性を重視する企業同士のパートナーシップを築くことで、新たなビジネスチャンスを見出すことも可能です。

エネルギーコストの削減

再生可能エネルギーの導入により、企業はエネルギーコストを削減することができます。再生可能エネルギーは太陽光や風力など自然のエネルギー源を利用するため、燃料コストがかからず、長期的な運用コストが低いという特徴があります。これにより、エネルギー料金の上昇に対するリスクを軽減しながら、競争力を維持できるでしょう。また、再生可能エネルギーの導入により、従来の化石燃料に依存していた企業は、エネルギーの自給自足を達成することで安定した電力供給を確保できる点も魅力です。

RE100に参加するデメリット・課題

前述の通り、RE100に参加することは企業に多くのメリットをもたらします。しかしながら、逆にデメリットとなることや参加するうえでの課題もあります。ここでは、それらのデメリット・課題について解説します。

コストの増加

RE100への参加は再生可能エネルギーの導入やエネルギーインフラの刷新に関連してコストが増加する可能性があります。再生可能エネルギーの設備の導入やメンテナンスには初期投資が必要であり、これによって企業の負担が増すことが考えられます。特に、再生可能エネルギーの発電量が変動する場合には、エネルギーの蓄積・調整を行うための追加コストが発生することもあります。このようなコスト増加は、一部の企業にとって導入のハードルとなる可能性があります。

エネルギー供給の不安定性

再生可能エネルギーの発電は、天候や気象条件に影響されるため、エネルギー供給が不安定になるリスクがあります。特に風力や太陽光などの変動性の高い再生可能エネルギーでは、電力需要と供給のバランスを維持することが難しくなることがあります。需要がピークの時に再生可能エネルギーの供給が十分でない場合、従来の化石燃料に頼った発電所の運用が必要になることもあります。このようなエネルギー供給の不安定性は、企業の電力需要を安定して満たすために十分な計画と調整が必要となる課題と言えます。

技術の制約

再生可能エネルギーの技術は進化を続けていますが、まだ完全に成熟しているわけではありません。特に、再生可能エネルギーのエネルギー変換効率や貯蔵技術には制約があり、これらの課題を克服するための継続的な研究開発が求められています。一部の地域では、再生可能エネルギーの導入に適した条件が整っていない場合もあります。技術の制約を乗り越えるためには、政府や企業が積極的な投資と支援を行うことが必要となります。

再エネ100宣言RE Action

本記事で取り扱ったRE100は、大企業向けの枠組みとなっています。そのため、中小企業はRE100への参加要件を満たすのが非常に困難と言えます。そこで、日本では、中小企業向けにRE100の理念を基にした新たな取り組みが生まれました。それが「再エネ100宣言RE Action(以下、RE Action)」です。RE Actionは2019年に日本で設立された団体で、中小企業が自身の状況に合わせた再生可能エネルギーの導入に向けた具体的な行動をとることを支援するための枠組みです。RE100にも推奨されている団体で2023年6月末日現在、328団体が参加しています。

RE100との一番の違いは、参加要件の一つである「年間の電力消費量が100GWh以上」がRE Actionの参加要件にはないところにあります。

まとめ

本記事では、再生可能エネルギーの種類、再生可能エネルギー100%について、RE100に参加するメリット、RE100に参加するデメリットを解説しました。多くの日本企業もRE100に参加しており、多くのメリットを得ています。RE100は、環境への貢献と企業の競争力強化を両立させるために重要な取り組みです。企業は環境への配慮を強化し、再生可能エネルギーの導入を通じて持続可能なビジネスモデルを確立することで、未来の成長に対応していく必要があります。

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総編集長
福元 惇二(フクモト ジュンジ)

タンソーマンプロジェクト発起人であり、タンソチェック開発を行うmedidas株式会社の代表。タンソーマンメディアでは、総編集長を務め、記事も執筆を行う。

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